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 続編ニュース 39号                  2004.5.26
 
 ◆目次◆
     編集前記
長塚実践に学ぶ(35号に掲載) 坂尾知宏先生の原稿
     吉田実践に学ぶ(11号に掲載) 重水の原稿
     整理表

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 ◆編集前記◆
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こんにちは。みなさんお元気ですか。ニュース39号をお届けします。編集委員の方は、いま「実践に学ぶ」の執筆の追い込みだと思います。たいへんご苦労様です。これから、本の完成まで、もうふとふんばり。段取りをふんで、ぬかりなくやっていこうと思います。
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◆長塚実践に学ぶ(35号に掲載)◆坂尾知宏先生の原稿   
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 群読を子どもたちの自主的活動として取り組ませ
るにはどうしたらよいのだろうか?そんな私たちの
疑問を解決する実践である。
 第一に、「群読集」の作成についてである。
「群読集」をプレゼントされた子どもたちはさぞか
しうれしかったことだろう。たくさんの脚本があれ
ば、そのなかから自分の好きなものを見つけること
ができる。それを家庭学習で音読する。しぜんな流
れで群読に親しむことができたにちがいない。
 また、脚本の選び方にもしっかり工夫がなされて
いる。まず、簡単に役割分担のできる教材を多く盛
り込む。そうすれば、子どもたちが自主的活動に容
易に取り組むことができるからである。また、複雑
な分担の脚本もいくつか入れておく。ここに、子ど
もたちの音読技能をもう一段高めようという長塚先
生の意図がうかがえる。
 第二に朝の会のメニューに群読を盛り込んだこと
である。まさに「継続は力なり」である。群読を朝
の会のメニューに位置づけたことで、子どもたちは
群読に慣れ親しむことができた。さらに、役割分担
を子どもたち自身がすることで、自主的文化活動と
して発展させた。
 最初は毎日群読に取り組んでいたが、マンネリ化
を防ぐために、「群読」「リコーダー」「歌」とい
う3つのメニューを交替で行なった点もすぐれてい
るる。これにより、どのメニューに朝の会で取り組
むか、班活動で事前に協議するようになり、しぜん
と、群読のどの脚本を取り上げるかも話題として上
がるようになるからである。最終的には、長塚先生
が目標とする難しい脚本にも挑戦する子どもの姿が
見られるようになっている。
 子どもの自主的活動を促すには、教師の教材作成
や言葉がけの工夫が大切だということ、また、群読
が自主的活動の題材として有力であることをあらた
めて感じさせる実践であった。

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◆吉田実践に学ぶ(11号に掲載)◆重水の原稿
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 授業における群読というと国語が思い浮かぶが、
吉田先生は算数の授業に群読を取り入れた。
 この実践から学ぶことは多い。
 第一に、理解の定着を図るために音読させたこと
である。
 ふつうはドリルを多用するが、吉田先生は、リズ
ム感のある文を群読することによって、引き算のし
くみを身につけさせようとしたのである。
 第二は、脚本の工夫である。
 短文の中に、「減加法」というくり下がりのしく
みが、すっきりとまとめられている。また、ソロと
コーラスのかけ合いという単純な構成は、ソロの部
分の計算式をかえることで、いくらでも応用のきく
内容になっている。
 第三は、はじめは教師がソロでリードし、次第に
子どもだけで読めるようにした点である。前述した
脚本の効果である。授業は、このように、子ども自
身が発展的に次の考えに進めるように構成したいも
のである。
 第四は、リズムのとりかたである。
 子どもたちは、教師の拍子木に合わせて、体を動
かしながら楽しく読んでいる。低学年の子どもたち
には、こうした補助となる音が効果的である。「リ
ズムを保ちながら読む」という群読の基本を学ぶこ
とができる。
 第五は、群読による学習の成果である。
 ドリルをしながら、子どもたちは口々に、各問題
の計算式を当てはめて文を唱え、解いている。群読
で学んだ計算方法が、個々に定着しているのである。 
まさに、声を合わせる楽しさが、「わかる」喜びと
結びついたといえるだろう。 
 第六は、次の活動へ発展である。
 この授業で得た群読の経験が、子どもたちに楽し
さとして残り、年度末の群読発表につながっている。
 授業に群読をどう取り入れるか。その、実践上の
アイデアを教えてくれる貴重な報告である
 

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***2004.7.29 東京日本青年会館 第3回群読大会を成功させましょう****

 重水 健介(日本群読教育の会事務局)
 
  日本群読教育の会 http://gundoku.web.infoseek.co.jp

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