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 日本群読教育の会 会報 81号            2007.2.25.
    
        発行者アドレス          sakunayo@ngs2.cncm.ne.jp    
        日本群読教育の会      http://gundoku.web.infoseek.co.jp
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 ☆目次☆       
     ★ 編集前記
★ 随想               毛利 豊さん
★ 会員のみなさんの声        日野 努さん
                   吉田 靖さん 
★ 海道大会情報
 ・チラシ(申込書)を添付しました。
 ・フォーラムA社の後援をいただきました。
 ・澤野講座盛会理に終了しました
★ 群読講座の希望をお知らせください
★ 事務局より
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★編集前記  
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お元気ですか。もうすぐ2007年度が終わります。
2007年7月28日の全国大会(北海道大会)のチラシ(申込書)ができました。会報に添付しました。定山渓温泉で開きます。北海道はとてもよいところです。北海道の会員の方々を中心に着々と準備がすすんでいます。2月23日には澤野郁文先生を講師に迎えて第2回群読学集会を開きました。わたしは大会申込みをすませました。学習前後には北海道観光を兼ねて、ご家族やお仲間で、ぜひ、ご参加ください。

会報はみなさまのお手元に届いていますでしょうか。「届いている」とのご連絡とともに
近況等お知らせいただくとたいへん励みになります。よろしくお願いします。
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★随想  『原文群読:日本国憲法』脚本づくりと、説明的文章の群読
                            毛 利  豊
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 夏の大会の頃であったろうか。高文研の山本さんと話しているうちに、世界に冠たる平和憲法が危ない、群読の力を使って世間にその良さを訴えられないものだろうか、という話になった。いま闘わずしていつ闘うのか、と。

 さっそく役員会に諮ったが、反対意見が数人から出た。文芸的な文化活動の中に政治色を持ち込むのは邪道だ、本会はそうした趣旨で設立された会ではない、大会参加者にも違和感を与えるのではないか。確か、そのような理由であった。

 それはその通りで、政治色がなく、日本語の楽しさ美しさを味わう活動だからこそ、富山県教委も大会の後援をしてくれたのだろう。そう思い、諦めていた。

 しかし、内閣が替わり、新首相はあからさまに期限を切って改憲を公約にし始めた。我にもあらず、脚本づくりに突き進まざるを得なくなった。本会のメーリングリストで有志活動を呼びかけた。幸い、4〜5名の賛同を得、制作ニュースで意見の交流をした。

 しかし作り始めてみると、すぐに行き詰まった。 いままで、説明的な文章は群読脚本にされていないのだ。唯一の例外は、家本先生『群読をつくる』に憲法前文の一部が脚本化されている部分だけである。セオリーは一つ「説明文は、文の組み立てから分読するのである」だけ。脚本の実例は、普通の分読と細かい分読版の2つが示してある。
 この続きでやれば何とかなると高をくくったのが甘かった。

 具体的に始めると具体的な悩み・迷い・不明な点が次々と出てきた。そのたびに、賛同者のみなさんに問いかけ、いっしょに考えていただいた。参考になる意見や逆に賛成できない意見もあった。誰もしたことがないため、暗中模索、手探り作業の連続であった。そのうち、返信も少なくなってきた。開けたと思った道が、また隘路に入ることが繰り返された。こうして日時は消えた。

 読む人数・脚本の体裁・前文と条文との整合性・文の組み立てから分読すると、強調したい箇所と人数の多いところがずれてしまう問題、コーラスパートを入れるか否か、装飾的なフレーズの加味、憲法として今日的に重要な条文の政治判断や法学的解釈・・・

 本会の冬の研修会の昼休み、自由参加でと部分的な試読を呼びかけた。意外にも参加者10余名のうち全員が参加した。中には以前反対意見を述べた方もあった。朗誦してみて、またいろんな問題に気づかされた。感情を抑えた説明文を感情を込めて読むことの根本矛盾、漸増法は常に人数が倍々と増えないと感じが出ないこと、などなど。

 その後、山本さんの尽力で、劇団が事業として朗誦に参加を決定した。また、沖縄の憲法学者が監修を引き受けてくださった。こうして、脚本原案づくりは、冬休み返上、昼夜兼行の突貫工事として始まった。

 1月半ば、発行ニュースは21号を数え、脚本は改訂を6版重ねた末に一応の形を見た。脚本はすぐに劇団に回され稽古に入った。桃の節句には劇団でレコーディングをし、憲法記念日5月3日にはCD付きの書籍として全国の書店や公演会場で売り出される予定である。

 国民投票法案の阻止に間に合うかは分からない。ただ、憲法改悪には間に合った! これを機に憲法が読み直される一助になるならこれに優る喜びはない。

 追記
  余勢を駆って、長年、国語の授業で群読化したかった説明文の名文の脚本化に踏み切った。今週、生徒たちに授業の初めに読ませて、複雑な構文の理解を助けるようにした。翻訳調名文の、文法を踏まえた群読。ーーーいずれ報告したい。
  一冬苦しんだお陰で、説明的文章の脚本づくりの世界が、いま、大きな扉を開け始めた。暖冬も間もなく空け、やがて生命の芽吹く春が来ようとしている。

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★会員のみなさんの声★
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◆ 大分 日野 努さん
大分の日野です。会報届きました。いつもありがとうございます。先日、大分では私立高校の入試が終わり、月曜からはその合格発表と公立の推薦入試等が待ち構えています。 まだまだ寒くなることと思われます。くれぐれもご自愛くださいませ。

◆ 長野 吉田 靖さん
会報,ありがとうございました。先日,群読を取り上げて研究授業を行いました。鶴見正夫さんの「雨のうた」を題材にして,一年生30名のクラスで6人ずつのグループ学習と発表の授業でした。教科は国語で行いました。教科でねらう力という部分で少し苦しい面もありましたが,一年生が群読の読み方を工夫する中で詩の内容を考えようとする姿や,まったく飽きることなく何度も繰り返して詩を読もうとする姿に先生方が感心していました。群読が子ども達にとって大変いい学習だったと評判が良かったです。


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 ★2007北海道大会情報                    
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◆今年の全国大会は北海道です。2007年7月28日(土)北海道定山渓温泉で開きます。7月28日(土)前後のご予定を今からあけておいてください。

と き  2007年7月28日(土)    9:00 〜 17:00
ところ  万世閣ホテルミリオーネ(北海道札幌市南区定山溪温泉東3)

◆フォーラムA社からの後援をいただきました。
フォーラムA社からの後援をいただきました。全国の良心的な教育を推進する教師を応援し、良書を多数出版しているすぐれた出版社です。たいへん心強いことです。ありがとうございました。

◆澤野講座盛会理に終了しました
2月23日には澤野郁文先生を講師に迎えて第2回現地群読学集会を開きました。盛会理に終了しました。次号会報で学習会の様子や参加者の声を紹介します。
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 ★日本群読教育の会の本が刊行されました                    
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日本群読教育の会では。出版活動もしています。これまで、高文研のお世話で、『いつでもどこでも群読』『続・いつでもどこでも群読』を刊行しました。現在は《群読》実践シリーズを計画し、これまでに
『ふたり読み』、『学級活動・行事を彩る群読』を出版しました。このシリーズの最新本が高文研から出版されました。群読の技法に焦点を当てた本です。

昨年末の冬期研修会のときに会員の皆様でCD録音をしました。とてもよい内容の本になったと自負しています。みなさま、ぜひ宣伝普及をお願いします。たくさん売れると、次回の企画に弾みがつきます。

『いつでもどこでも群読』
『続・いつでもどこでも群読』
『《群読》実践シリーズ〜ふたり読み』
『《群読》実践シリーズ〜学級活動・行事を彩る群読』
もあわせてご宣伝と販売促進にご協力ください。

★《群読》実践シリーズ 〜すぐ使える群読の技法〜 
―基本から応用まで― 【CD付き】  日本群読教育の会=企画  定価:本体価格1,900円+税

 *――もくじ

  ・はじめに 

  ・編集にあたって
   *群読の特徴は分読

 T 声の文化活動・群読
*一体感をはぐくむ群読
   *協力性を育てる群読
   *群読のたくさんの効用

 U さまざまな群読の技法
   1 役割り読み
   2 ソロ・アンサンブル・コーラスの用法
   3 漸増法(声の足し算)
   4 漸減法(声の引き算)
   5 乱れ読み
   6 追いかけ
   7 異文平行読み
   8 異文重層法
   9 バック・グラウンド用法
   10 様式化
   11 くりかえし。
   12 移動/オーバーラップ
   13 ストップ・アンド・リプレイ。
   14 わたり
   15 わり 
   16 誦導
   17 交誦

 V いろいろな表現の技法
   1 高出し
   2 修羅場読み
   3 気どり
   4 点・丸の交換
   5 たたみかけ
   6 終末効果
   7 ヘテロフォニー
   8 頭づけ
   9 転調
   10 破調

 W 多くの技法を用いた群読例
 群読例「祭囃子」など。

 *――CDもくじ

 さまざまな群読の技法
  01 役割り読み1 
  02 役割り読み2
  03 ソロ・アンサンブル・コーラス
  04 漸増法1
  05 漸増法2
  06 漸減法
  07 乱れ読み
  08 追いかけ1
  09 追いかけ2
  10 異文平行読み
  11 異文重層法
  12 バック・グラウンド用法
  13 様式化
  14 くりかえし。
  15 移動/オーバー・ラップ
  16 ストップ・アンド・リプレイ。
  17 わたり
  18 わり 
  19 誦導
  20 交誦

 いろいろな表現の技法
  21 高出し、修羅場読み、気どり、点・丸の交換
  22 たたみかけ
  23 終末効果1
  24 終末効果2
  25 ヘテロフォニー
  26 頭づけ
  27 転調
  28 破調
 T章 声の文化活動・群読
 U章 さまざまな群読の技法
 V章 いろいろな表現の技法
 W章 多くの技法を用いた群読例
 
CDレーベル用
企画:日本群読教育の会+重水健介
CD編集・BGM:澤野郁文

  01 役割り読み1
  02 役割り読み2
  03 ソロ・アンサンブル・コーラス
  04 漸増法1
  05 漸増法2
  06 漸減法
  07 乱れ読み
  08 追いかけ1
  09 追いかけ2
  10 異文平行読み
  11 異文重層法
  12 バック・グラウンド用法
  13 様式化
  14 くりかえし
  15 移動/オーバー・ラップ
  16 ストップ・アンド・リプレイ
  17 わたり
  18 わり
  19 誦導
  20 交誦
  21 高出し、修羅場読み、
    気どり、点・丸の交換
  22 たたみかけ
  23 終末効果1
  24 終末効果2
  25 ヘテロフォニー
  26 頭づけ
  27 転調
  28 破調
  29 唱歌「祭囃子」


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 ★校内研で・サークルでの群読講座 ご希望をお知らせください★
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◆日本群読教育の会では、群読の普及活動の一環として群読学習会を開いています。群読学習会の開催ご希望のときに講師を派遣します。 
 講師派遣につきましては、講師の交通費の実費のみ現地でご負担ください。会員の方で地域サークルや校内研修会での群読学習会をご希望の方は事務局までお知らせください。詳細をご連絡します。一緒に楽しい群読学習会を開いてみませんか。

今年度は、広島、神奈川、大阪、高知、北海道など各地の学校やサークルから講師派遣の依頼をお受けしています。他にも数件、学習会希望の問い合わせをいただいています。申し込み先は、重水健介 日本群読教育の会事務局 sakunayo@ngs2.cncm.ne.jp  です。
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 ★事務局より★
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 ◆「文化祭や学習発表会で○○を群読でやってみたいのだが、脚本を誰か持っていませんか」というようなお尋ねもどんどんお寄せください。

 ◆役員・会員の方でアドレス変更がありましたら、その都度お知らせください。
  会報にご本人の承諾を得て掲載します。
  
 ◆群読の実践や自作の群読脚本をお送りください。会報でご紹介し、実践研究を交流したいと思います。
 
◆ 高文研・たんぽぽ出版・フォーラムA社・ひまわり社の各社からは、日本群読教育の会及び群読全国大会のご後援をいただいています。平素から、当会の活動に大きなご理解とご協力をいただいています。心よりお礼申し上げます。
会員のみなさん、上記3社は、良心的な教育を推進する出版社です。多くのすぐれた出版物をつくっています。HPをごらんいただき、多くの本を個人やサークルでご購入ください。ご注文など、連絡が必要なときは、重水 健介(日本群読教育の会事務局)
 sakunayo@ngs2.cncm.ne.jp までお知らせください。