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 日本群読教育の会 会報 77号           2006.10.25
    
        発行者アドレス          sakunayo@ngs2.cncm.ne.jp
        日本群読教育の会      http://gundoku.web.infoseek.co.jp
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 ☆目次☆
     ★ 随  想                      山中伸之
     ★ 会員のみなさんの声
★ 群読冬期研修会のご案内
★ 本を売りましょう
★ 全国大会(北海道大会)情報             加藤恭子
★ 楽しい群読教室8物語の演出             重水健介
★「滑舌」のトレーニングについて
★ 群読高知県大会のご案内
★ 群読講座の希望をお知らせください
★ 事務局より

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★編集前記  
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もう十数年前です。家本芳郎先生から「教師は、つい『がんばれ』といいすぎるんだよな」という話を聞きました。自分を振り返ると、挨拶代わりに「がんばれよ」「がんばってね」という言葉をよく使っていました。その後、意識して使わないように過ごしてきました。

プロ野球パリーグで日本ハムが優勝しました。試合後のインタビューで新庄剛選手がコメンターの「日本シリーズでもがんばって」の言葉に「いや、がんばりません。楽しみます」
と答えていました。とくに新庄選手のファンというわけではありませんが、このように
「がんばらない。楽しむ姿勢」に心惹かれました。


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★随 想            日本群読教育の会常任委員 栃木 山中伸之さん
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 私の勤める小学校では、今年度、全校で音読や群読に取り組んでいます。校長から「み
んなで取り組めることをやって、みんなで何かを成し遂げたという思いを共有したい」と
いう話があり、全校で取り組むことにしたというわけです。
 とはいえ、音読はいいとして群読については詳しく知る人が誰もいません。そこで、富
山大会での重水先生の講座の資料を使わせていただき、まずは群読を職員全員で体験する
ことから始めました。
 そして、そのわずかな知識と体験を火種として、とにかく学級で群読をやってみようと
いうことになりました。
 毎週木曜日の朝の活動の時間が音読・群読の時間となっています。そして、毎月1回は
全校児童が体育館に集まって、日頃の練習の成果を発表し合います。この発表の日が近づ
いてくると、どのクラスも練習に熱が入ります。木曜日の朝の活動の他にも、朝の会や帰
りの会、授業の最後の5分間、中には休み時間にまで練習をするクラスもあります。
 発表会は、清掃をカットして行われます。   ┌───────────────┐    
 体育館に全クラスが右図のように集合します。 │    6の1 6の2    │
 全体の進行は私が務めます。         │               │
 計画では、各クラスごとに群読を行うことに  │5の1         3の1│
していたのですが、1組2組合同で一つの群読  │    ※等幅フォント    │
を行う学年が多く、今では全部の学年が2クラ  │5の2 でご覧下さい。 3の2│
ス一緒に群読を行っています。         │               │
 発表は1年生から順番に行っています。持ち  │4の1         2の1│
時間は1学年2分程度としていますが、どの学  │               │
年も熱が入って、時間をオーバーすることもよ  │4の2         2の2│
くあります。                 │               │
 発表会のあった翌日の朝までに、学年の発表  │    1の1 1の2    │
に対する感想や評価を印刷して配布し、次の発  └───────────────┘
表の参考にしていただいています。
 今年は勤務校が創立30周年にあたり、記念の集会でも群読を行うことになりました。
「祭りだ わっしょい」を全校で群読し、それから各学年の群読を披露してもらい、最後
に自作の創立30周年記念賛歌を全校で群読します。先週からその練習を始めました。
どのような群読になっていくか、今から楽しみです。
 群読を通して、学級や学年、学校が一つになっていくようで、とてもうれしいです。

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★会員のみなさんの声★
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◆沖縄 上原明子さん
会報76号、ありがとうございました。楽しく拝見させていただきました。
75号の群読は、台本を読むだけでも心が震えます。学生と一緒に、チャレンジしてみたいと思います。

◆大分 日野 努さん
大分の日野です。会報届きました。ありがとうございます。2学期もはや一ヵ月が過ぎました。勤務校も何となくこの季節特有の慌ただしさが感じられます。

◆群馬 塚田直樹さん

群馬の塚田です。会報76号、拝受致しました。重水先生、いつもありがとうございます。
うちの教室の隣が少人数教室になっています。その部屋に移動黒板がありまして、誰も使っていないので、『群読ふたり読み』http://www.koubunken.co.jp/0325/0306.html
から谷川俊太郎さんの「きりなしうた」を選んで書き込みました。

 1 しゅくだいはやくやりなさい 
 2 おなかがすいてできないよ 
 1 ・・・・・・・・・・・
 2 ・・・・・・・・・・・

で、通路に掲示(放置?)しておきました。うちの3年坊が気づいて、「先生、これ何ですか?」と言うので、「じゃんけんぽん!」と勝負し、「先生1読むから、ゆうた(仮名)は2ね」と、読み出しました。まわりで見ていた子が笑い出したので、調子に乗って、2巡目に入りました。何で「切り無し歌」か、意味が分かったようです。^^)

教室の通路壁に写真ギャラリーを作っているのですが、その傍らに、おいて鑑賞してくれることを期待したら、結構立ち止まって読んでいる子がいました。「何だ、これ?」と思って読んでいくうちに面白さに気付くようで、途中で笑い声が聞こえました。

つかみはOKだったので、来週用に田辺宏明さんの「きのうのあしたはなんだっけ」
 1 きのうのあしたはなんだっけ
 2 きのうのあしたはきょうである
 1 ・・・・・・・・・
 2 ・・・・・・・・・
を、放課後板書しておきました。
ひらがなの詩の隣に、「読めたらすごい!」と下をおまけで書き込みました。
 土 一昨昨日
 日 一 昨 日
 月 昨  日
 火 今  日
 水 明  日
 木 明 後 日
 金 明明後日
来週の移動黒板前の光景が楽しみです!

◆兵庫 深沢英雄さん
会報届きました。とても充実した内容で一気に読ませていただきました。ありがとうございます。
              
◆神奈川  蒔村由美子さん
いつも会報ありがとうございます。
今日は主に神奈川近辺にお住まいの皆さんにご案内です。私は川崎市で舞台制作事務所をやっています。自分自身も役者として舞台に立ってもいます。私たちは、詩人、茨木のり子さんの朗読のための長編詩「りゅうりぇんれんの物語」(全国学校図書館協議会刊)の
群読公演を6年前から行っていますが、今年、作者である茨木さんがお亡くなりにたっために、12月に追悼朗読会を催すことになりました。
この追悼公演でも「りゅうりぇんれんの物語」を上演します。

「りゅうりぇんれんの物語」は、昭和19年、強制連行で北海道の炭鉱に連れてこられた中国人、劉連仁(りゅうりぇんれん)さんが、過酷な労働に耐え切れず脱走し、日本の敗戦も知らずに北海道の山野をさまよった14年間に亘る逃亡生活を描いた名作です。
公演用に短く構成し、それでも上演時間が30分もかかる長編詩ですが、これをピアノの生演奏をバックに24人の俳優が群読します。私はこの作品を、若い方にぜひ触れていただきたいと思って、中学校などで学校公演もやっていますが、もし興味のある方がいらっしゃいましたら、ぜひご覧になってください。

12月14日(木)、15日(金)プラザソル(ラゾーナ川崎5階、JR川崎駅下車徒歩5分)
詳しくは、PDFを添付しましたので、ご覧ください。

話は変わって。
今年の大会には残念ながら参加できなかったのですが、私も地域で群読を広める活動をやっています。市民館を利用して「群読クラブ」というサークルをつくり、群読を楽しんでいます。50代から70代の方々が参加して下さっています。ことしの9月には、市民館のこどものためのお祭りで、「むかしむかしおかしなはなし」と 「さんねんとうげ」を群読に構成して発表しました。

10月からは芥川龍之介の「蜘蛛の糸」をテキストにしています。また、来年の3月には昔話「三枚のお札」を群読にアレンジして、やはり市民館のサークル発表会で発表しようと思っています。また、子どもたちの体験広場、「大きな声で群読に挑戦!」「親子で楽しむ群読!」など、今年からワークショップもはじめました。
群読は、心をいきいきとさせてくれますね。これからもよろしくお願いします。

日本群読教育の会 役員のみなさま

お元気ですか。ご多忙の中、日々ご活躍のことでしょう。
下記の要領で、本会の冬期学習会を開きます。昨年は、会務についての
話し合い・物語にかんする学習(家本先生の講座)『ふたり読み』の録音
という内容で実施しました。

今年は、下記のように計画しています。役員のみなさまの多数のご参加を
お願いいたします。交通費につきましては、個人負担とさせていただきます。
ご了承ください。なお夕食は当会で負担します。
ご参加の有無につきまして、11月末日までに、重水宛にご返信ください。



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★日本群読教育の会 冬期研修会のご案内
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◆日本群読教育の会 会員のみなさま、役員のみなさま、お元気ですか。ご多忙の中、日々ご活躍のことでしょう。

下記の要領で、本会の冬期学習会を開きます。例年、会務についての話し合いと学習を柱に東京で開いています。一昨年は、会務・物語にかんする学習(家本先生の講座)『ふたり読み』の録音、昨年は会務、入門・中級講座学習(重水・澤野先生の講座)という内容で実施しました。

今年は、下記のように計画しました。みなさまの多数のご参加をお願いいたします。交通費につきましては、個人負担とさせていただきます。申し訳ありません。ご了承ください。なお昼食・夕食は当会で負担します。ご参加の有無につきまして、11月末日までに、重水宛sakunayo@ngs2.cncm.ne.jp に「群読冬期研修会に参加する」とご返信ください。

◆日時 2006年12月23日(土)11:00〜17:00

◆場所 『神楽坂メゾン』2F・スキャットセミナールーム
    *所在地:東京都新宿区天神町63
    *JR山手線の円のほぼ中心点。地下鉄東西線「神楽坂」駅の出口2か
     ら徒歩4分。地下鉄有楽町線「江戸川橋」駅の出口2から徒歩6分。
     長崎チャンポンから4軒目。6階建ての古いビルの2階。1階は黒い
     外装の茶房。
    *詳しい地図をご希望の方は、ファックスかメールで地図を配信しますので、
当会副会長 毛利豊先生 mourisi@tea.ocn.ne.jp へご連絡ください。
◆内容 
1学習 11:00〜12:00
  古典の群読
〈  昼食 12:00〜13:00昼食代は当会で負担します 〉
2会務 13:00〜14:00
@本会の運営について
     A出版計画
     B会の財政
     C北海道大会について
 3録音 14:20〜17:00   
     当会が刊行準備している『群読実践シリーズ〜群読の技法』(CD)の録音を
します。
      
★対象 日本群読教育の会会員の方はどなたでも参加できます。 
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★本を宣伝しましょう。売りましょう
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日本群読教育の会では、出版活動もしています。本を出して研究と実践の成果を世に問い、
群読をいっそう普及させようとのねらいからです。
これまで、高文研より下記の本を刊行しました。
「いつでもどこでも群読」
「続いつでもどこでも群読」
「群読実践シリーズ ふたり読み」
「群読実践シリーズ 学級活動・行事を彩る群読」

おかげさまで、どの本も好評を得ていますが、会員のみなさんでさらに、普及に努めてください。とくに、今年の夏の全国大会(東京大会)にあわせて出版した「群読実践シリーズ 学級活動・行事を彩る群読」は大いに宣伝してください。
どんなによい本でも売れなければ、次からの出版が難しくなります。逆に売れれば、
次からの企画もすすめやすくなります。

 重水は、自分の勤務校の校長に「群読実践シリーズ 学級活動・行事を彩る群読」
を寄贈したところ、「各学年1冊ずつ、そして図書館にも1冊計4冊購入しておきましょう」といってくれました。1冊贈呈した本結果、校長の一声で4冊買ってもらえることになりました。

みなさんもぜひ学校でご紹介・ご宣伝ください。学校の図書館に上記の本を入れましょうと働きかけてください。よろしくお願いします。
本の注文は、事務局 重水健介 sakunayo@ngs2.cncm.ne.jp   または
高文研 山本邦彦様 yama-kuni@mx3.ttcn.ne.jp までご一報ください。
 せひ、よろしくお願いします。みなさん本を売る人になりましょう。
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 ★2007北海道大会情報                    
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来年の全国大会は北海道です。2007年7月28日(土)北海道定山渓温泉で開きます。
◆と き  2007年7月28日(土)    9:00 〜 17:00
◆ところ  万世閣ホテルミリオーネ(北海道札幌市南区定山溪温泉東3)
大会委員長の加藤恭子先生から次のメールをいただきました。みなさんで北海道大会を成功させましょう。
 
◆群読の会のみなさま、こんにちは。ストーブが手放せない北海道から(寒いです)、加藤恭子です。

来年度の北海道大会に向けて動き出しました。第1弾は、11月2日に事務局長の重水先生をお迎えして、学習会を行います。
「群読入門講座〜群読を楽しもう!〜」
    日 時: 11月2日(木)  19:00〜20:30
    場 所: 札幌市立幌東中学校 1F視聴覚室
   (札幌市白石区菊水6条3丁目) 地下鉄東西線 菊水駅 4番出口徒歩8分
このMLをごらんのみなさまで、もし参加可能な方がいらっしゃったら、ぜひ!!
この学習会のミソは、一般参加は500円なのですが、大会の実行委員になってくださるという方は、「無料(タダ)」なのです。実行委員は今のところ10名ほどですが、大会までには、ぐぐっと増やしますよー。

それと、ここからは群読ネタの話です。

以前、MLで憲法や9条についての群読として何かできないか…という話題があったと思います。私は、小学校で子どもたちに理解できるように何か教材としていいものはないかなあと思っていたんですが、(憲法や9条をそのまま扱うのは難しすぎる)本屋で見つけました。小学生でも十分理解できる言葉で書かれているもの。
「戦争のつくりかた」(りぼん・ぷろじぇくと/マガジンハウス)
「井上ひさしの子どもにつたえる日本国憲法」(講談社)
他にもいろいろ本があったのですが、こういった本の中の文章を群読にするといいなあと思いました。冬休みにでも作ってみようかなと思います。

北海道のほうでは、平和教育はさかんではありません。(少なくとも私のところは)でも、本州や九州のほうでは、夏休みの登校日に平和集会を行ったりするところがありますよね。(私の子どものころ、そういうのがあったような気がします)そういうときにも使えるし、授業の中で扱うのも可能かな…と。読んで理解できる言葉、文章。みんなで声を合わせていくことで実感される意味。そういう群読にできるといいなと思いました。

ジャンルとして詩でも物語でもないんでしょうが・・・。あえていうなら平和教材?
では。
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 ★ 楽しい群読教室 8〜物語の群読について  ★
                          重水健介
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国語の授業や学習発表会や文化祭などの行事で物語の群読に取り組むことがあります。
前回は、1 どんな作品を選ぶか 2 脚本つくりの原則 について述べました。
今回は物語群読の演出について考えましょう。
3 物語群読の演出
@内容がより伝わるような演出は可
  群読は、演劇とは違いますので、基本的には「読む」だけで相手に伝えるようにします。ただし、聞く人の理解を助け、文章の内容が伝わりやすくなるような演出は可とします。 具体的にいうと、「位置「扮装」「道具」「音楽」「効果音」「照明」などいろいろと工夫 できそうです。それぞれについては別の機会にまた述べましょう。
A動作は基本的にはしない
動作は基本的にはしません。読み手は前方を向いて読みます。
  動作をする場合は、文章内容を深めたり、盛り上げたりするだけにします。ただし、
  群読は演劇とは違います。「群読は、朗読と演劇の中間に位置する文化活動」ととらえ
  てよいでしょう。その意味で、動作をつけることはよいのですが、あまりリアリティーを追求しないようにします。
 B動作は様式化した表現がよい
様式化とは、一定の約束に従った動きをすることです。歌舞伎は様式化された動作です。群読の表現でいう様式化は「一定の約束に従って読む」ことです。
  たとえば「あめ あめ あめ あめ」という文を、下記のように間を空けて読みます。
  「あめ ○○○ あめ ○○ あめ ○ あめ」 (○の部分は間を空ける拍数)
  こう読むことで、ポツポツ降り出した雨が、やがて、雨の降る間隔が短くなり、ひどい降り方になってきたことを表現します。
動作も同じです。
  たとえば、「蛙のぴょん」というタイトルを読むとき、読み手全員で右手を挙げてぴょんと跳ぶ、または、驚きの動作は両手をあげて上を見上げる、というように、一定の約束をきめて表現するとよいでしょう。
 B 脚本は覚えて読む
普段は脚本を見ながら読んでもよいが、発表会では暗記して読むようにすると
  よいでしょう。

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★ 群読Q&A〜出だしがそろわない・テンポがずれる  ★
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Q 群読をさせるとき、子どもたちの出だしがそろいません。また、テンポがずれることがあります。どうすればよいですか。

A 合唱や合奏ををするときのように指揮者をつくって、その指揮に合わせて読むとよいでしょう。指揮者を指揮者がないのであれば、自分たちでテンポを取ります。始めは腰を軽くてでたたいてリズムを取ります。慣れてきたら頭の中でリズムを取らせます。練習のときに先生がタンバリンなどでリズムを取ってやり、慣れてきたらタンバリンなしにするという方法もあります。


Q 「祭だ、わっしょい」を群読をしようと思いますが、どういう隊形で並んだらよいでしょうか。わたしは、アンサンブル・コーラス1・2がそれぞれ近くになるように並ばせました。

A アンサンブル・コーラス1・2が 合唱のようにまとまって並ぶのはとてもよいと思います。そして演奏会隊形に並びます。また、いただいた写真のように(ここでは略)台を使って階段状にしたのはとてもよかったと思います。「祭りだわっしょい」では下記のような隊形が家本先生の『群読をつくる』に書いてありました。
   コーラス1     コーラス2
  ○○○○○○     ○○○○○○
  ○○○○○○     ○○○○○○

  アンサンブル     ソロ
  ○○○○○○     ○○○
   
        指揮者
         ○
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         観客


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 ★「滑舌」についてのお尋ね★
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「滑舌にかんする本」について、お尋ねしましたところ下記のご返信をいただきました。ありがとうございました。

◆静岡 浅野雅行さんより
群読会報76号届きました。ありがとうございます。
まだ全てに目は通しておりませんが、 「滑舌」についての問い合わせにお勧めの本を二冊。
私が所属する日本話しことば協会の理事でもあります、
塩原慎次朗(元NHKアナウンサー)著
1.「アナウンサーの日本語講座」(創拓社出版)
2.「声を出して読む日本語の本」(創拓社出版)
理論からきっちり入っているのでわかりやすいと思います。
ただ、滑舌は練習あるのみ!
1の79ページでも触れていますが、皆様よくご存知のまど・みちお氏の「ことばのうた」(かど書房)も推薦され「あいうえお」は絶品とまで言われています。
どちらか一冊手に入れ、練習することをお勧めします。取り急ぎご連絡まで。

◆富山 毛利豊さんより ◆
以前の会報で毛利先生にご紹介いただいた本を紹介します。そのときの毛利先生に書いていただいた紹介文を再掲します。

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『はなしことばの練習帳 1・2』(菅井 建著 晩成書房 各700円+税)
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 群読の近接領域に、朗読と演劇がある。
 この本は、演劇教育の基礎訓練のために書かれたミニ・テキストである。B5版で70頁、5つのミニ脚本が載っているだけの、ハンディで軽い本である。

 ところが、その5つの脚本を4人で楽しく読み合う内に、次のような基礎練習が出来てしまうのである。「息の仕方・声の出し方」「口の形・動かし方」「早口言葉による滑舌」「アクセント」「間と抑揚と強調」…

 アエイウエオアオ〜などの単調な反復練習ではなく、台本を読んでストーリーを楽しみながら声づくりをするという、またとない教材集である。

 私の学校の演劇部では、新入生の基礎練習から取り入れ、喜ばれている。基本的に動作は付けず声だけで表現するので、群読の朗誦練習と同じだろうと思われる。

 みなさんも、学級や学年で、あるいは部活動や地域のサークルなどで、行事や学習発表会の劇の下準備として、また群読を表情豊かに読むための導入教材として、ぜひ活用してみられることをお薦めする。          (毛利 豊)

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 ★群読高知県大会のご案内★   高知群読教育の会 

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2006,10,2
高知群読教育の会 
コミュニケーション能力や自己表現力を失いつつあるといわれている現代の子どもたち。みんなでリズムに乗って一緒に声を出す活動である群読はその能力を高めていきます。また群読の源泉は,伝統的な音声文化にあり,その伝統的な音声文化に含まれている修辞(レトリック)や朗誦術(デクラメイション)を現代によみがえらせることで日本語をさらに豊かにすることが出来ます。
このような群読を実際に楽しくみんなで体験してみませんか?


日 時:2006年11月24日(金)9:30〜16:00
場 所:高知市立一宮東小学校 生涯学習室
講 師:重水 健介先生 (長崎県西海市立大瀬戸中学校教諭)
参加費:1300円(資料代を含みます)
日 程:
   9:20 受付
   9:30〜9:45  開会
9:45〜11:45 入門講座 
  13:00〜14:20 ワークショップ1
  14:30〜15:50 ワークショップ2
  15:50〜16:00 閉会

資料の準備等の都合がありますので参加申し込みはお早めにどうぞ
申し込み:高知市立一宮東小学校内 松本 順子
高知市一宮東町一丁目20番1号
Tel:088-846-0160 Fax:088-846-0161
☆前日の24日に津野町中央小学校で午後から群読の授業と重水先生の講座があります。参加したい方は、中央小学校か松本(一宮東小)に連絡を下さい。

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 ★校内研で・サークルでの群読講座 ご希望をお知らせください★
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 ◆日本群読教育の会では、群読の普及活動の一環として群読学習会を開いています。群読学習会の開催ご希望のときに講師を派遣します。 
  講師派遣につきましては、講師の交通費の実費のみ現地でご負担ください。会員の方で地域サークルや校内研修会での群読学習会をご希望の方は事務局までお知らせください。詳細をご連絡します。一緒に楽しい群読学習会を開いてみませんか。

  すでに、広島や神奈川、高知の小学校から「職員研修会で群読を取り上げたいので」
 ということで講師派遣の依頼をお受けしています。他にも数件、学習会希望の問い合わせをいただいています。申し込み先は、重水 健介 日本群読教育の会事務局 sakunayo@ngs2.cncm.ne.jp  です。
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★ 広島県福山市立中条小学校群読校内研の報告★
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◆ 8月25日(金)に広島県福山市立中条小学校職員研修の一環として群読学習会を開きました。中条小学校は朗読・群読を活動の柱として位置づけ、子どもたちの読む力を育てている学校です。読む力は自分の考えを伝え、相手の気持ちを理解し、みんなで意見を主張する力につながっていきます。先生方も生き生きとしていました。
当会からは重水が参加しました。

群読の意味と技法と活動例を実習をとおして学びました。その後、4つのグループに分かれて詩の群読発表会をしました。どこもすばらしい発表でした。大きな拍手と先生方の笑顔に包まれた時間でした。特に感動しいたのは中条小の吉岡校長先生が先頭を切って表情豊かに読んでおられたことと、この研修会に市内の駅家西小学校から枝廣校長先生が多くの先生方を連れてご参加くださったことです。
福山市の先生方の熱意に打たれました。子どもたちのために学ぶ気持ち、良心的な教育をめざす意欲が感じられてとても勇気づけられる研修会でした。

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 ★事務局より★
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 ◆「文化祭や学習発表会で○○を群読でやってみたいのだが、脚本を誰か持っていませんか」というようなお尋ねもどんどんお寄せください。

 ◆役員・会員の方でアドレス変更がありましたら、その都度お知らせください。
  会報にご本人の承諾を得て掲載します。
  
 ◆群読の実践や自作の群読脚本をお送りください。会報でご紹介し、実践研究を交流したいと思います。
 
◆ 高文研・たんぽぽ出版・ひまわり社の各社からは、日本群読教育の会及び毎年の群読全国大会のご後援をいただいています。平素から、当会の活動に大きなご理解とご協力をいただいています。心よりお礼申し上げます。
会員のみなさん、上記3社は、良心的な教育を推進する出版社です。多くのすぐれた出版物をつくっています。HPをごらんいただき、多くの本を個人やサークルでご購入ください。ご注文など、連絡が必要なときは、重水 健介(日本群読教育の会事務局)
 sakunayo@ngs2.cncm.ne.jp までお知らせください。