∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
日本群読教育の会 会報 76号 2006.9.25
発行者アドレス
sakunayo@ngs2.cncm.ne.jp
日本群読教育の会
http://gundoku.web.infoseek.co.jp
_________________________________________
☆目次☆
★ 随 想 山口 聡さん
★ 会員のみなさんの声
★ 新会員のご紹介
★ 本を売りましょう 事務局
★ 今月の群読脚本「子どもの権利条約」 家本 芳郎さん
★ 群読俳句 毛利 豊 さん
★ レジメと資料「群読入門講座」 長塚 松美さん
★ 全国大会(北海道大会)情報 加藤 恭子さん
★ 楽しい群読教室 重水 健介
★ 滑舌についてのお尋ね
★ 広島県福山市立中条小群読校内研の報告 事務局
★ 群読講座の希望をお知らせください
★ 事務局より
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
________________________________________
随 想 「第5回全国研究集会をふりかえって」 山口 聡
________________________________________
5回目をむかえた日本群読教育の会の全国研究集会は、わたしにとっていつもにもましてに思い入れが強い集会となりました。それは家本先生がいないはじめての全国研究集会だったからです。今までの日本群読教育の会への参加者の多くは、群読を学びたいという気持ちもあるでしょうが、同時に「家本先生に学びたい」という願いも強かっただろうと思うのです。わたしもそのひとりです。群読のことを勉強したことすらなかったのに、いきなり1回目の全国集会の運営の係を任されて…。でも入会すれば家本先生から教わることも多いし「まぁいいか」程度の気持ちでしたから。結局のところ、家本先生がいたから日本群読教育の会に関わったのでした。
そんなわけで、今年の研究集会に参加者が魅力を感じてくれるのか、いやどれくらいの参加者が集まるのか、そんな不安をずっと持っていました。研究紀要を300部つくるなんて強がって言ったのも、2年前の東京大会を超えなくちゃいけない、そんな思いからでした。いつも遠くから家本先生から「きみたちのちからが足りないから、会に人が集まらないんだよ」と言われているようで、それはそれで結構プレッシャーだったりしました。
そして不安いっぱいの当日、100人を超える参加者を迎えることができました。一昨年度の研究集会での200人からすれば参加者は減ったかもしれません。でも、参加された方々の群読への熱意、いっぱい楽しんでいっぱい学習しようという姿勢に感激しました。また、群読に限らず、同じ思いで学級づくり、学校づくりをめざしているなかまが全国にたくさんいるのだと実感して、勇気が沸いてきました。参加者のひとりとして、わたし自身がそんなふうに感じることができた今回の研究集会は大成功だったのだと思います。
家本先生は、群読を通じて全国のなかまと出会う機会をわたしに与えてくれました。家本先生への恩返しは、日本群読教育の会の活動にこれからも携わって、全国のなかまと一緒によりよい教育をめざしていくことだと思っています。家本先生がいなくても、ここに来れば群読を学ぶことができ、そして明日への勇気が沸いてくる、元気がでる、そんな日本群読教育の会をめざして、これからも微力ながらお手伝いしていきたいと思っています。
あなたの声
あなたの声
あなたの声を聞きたいから
わたしたちは歩み続ける
開会行事でのこの群読は、私の気持ちそのものでした。来年度の北海道大会にも絶対参加します。そして全国研究集会のなかで、群読について、教育について全国のなかまと大いに語りあいたいと思っています。みなさん、来夏、北海道でお会いしましょう。
葉山町立南郷中学校 山口聡
________________________________________
★会員のみなさんの声★
_______________________________________
◆静岡 浅野雅行さん
楽しい全国大会、本当にありがとうございます。本日、会報75号頂戴いたしました。
早速東京大会の感想がすべて(?)記載されているので驚きました。大変な工数だと思います。ご尽力にはただただ頭を垂れるだけで申し訳ありません。繰り返しになりますが、ありがとうございます。くれぐれもご無理なさいませんように・・・
今週末、養護施設で言語能力に少々障害のある子をメインに群読の実践に挑戦いたします。小学校1〜2年生がメインですが既にかなり心がいたんでいます。少しでも彼らが楽しめるよう頑張ってきます。初回からハードルの高いものを選んでしまいましたが、東京大会で培ったものを生かせるよう努めます。
そのまま「話しことば」の方の研修で盛岡に2泊3日で行くので、戻りましたら、結果報告いたします。
◆ 東京 山崎宏さん
お世話になっております。たんぽぽ出版の山崎です。
群読会報75号、拝受いたしました。
お台場の大会では、いろいろとお心遣い頂き本当にありがとうございました。大きな声を出し合う先生たちの生きいきとした表情、各会場の隅々にまでただよい続けたあのなんとも温かい空気、すばらしい大会でした。今後もどうかよろしくご指導お願いいたします。
◆静岡県 浅野 雅行さん
*浅野さんより下記の実践をご報告していただきました。たいへん参考になります。
1.児童養護施設
対象:小学生男子4年1名、2年2名、女子1年2名
以上5名全て学校では問題児のレッテルを貼られているそうです。
また、言語発達も遅れていると指摘を受けています。
他に20歳代女性先生(職員)3名
内容:全てふたり読み脚本
「『あいうえお』あらいたけこ」
「『ヤダくん』小野ルミ」
「『あいうえお』まど・みちお」
「『そうだ村の村長さん』阪田寛夫」
「『ドレミファかえうた』阪田寛夫」
結果:惨憺たるもの。
群読にはなりませんでした。
もしかしたら、一つぐらい児童だけで群読が出来るかな?と思っておりましたが、かなり甘い予想だとわかりました。
先生と協力して席に着かせることと声を出させるのが精一杯の状態でした。
特に女子2名は私と初対面だったことと、まだ1年生という年齢もあってか、殆ど参加させることが出来ませんでした。
ただ、2年男子の一人が終わった後事務室で報告書を書いている私のところへわざわざ来て、
「『かえるの歌』おもしろかったから、また今日の夜神田さんとやってみる」
(「かえるの歌というのは「かえうた」の勘違い、神田さんは同席した職員」
と言ってくれたのは救いです。嬉しかったです。
「やってよかった」と実感できました。
また、もう一人の2年生も群読中はつまらないを連発していましたが、
「今日はごめんなさい、またやろうね」とやはりわざわざ言いに来てくれたので
(尤もこれはただまた一緒に遊びたいだけかも)、継続してみる価値はありそうです。
ちょっと遠いのと(私のところが静岡県中部で施設は埼玉県最北部の熊谷市です)全てボランティアなので、そう度々は行けないのが残念です。
また学校が始まると平日も使えなくなりますので・・・
それでも、もしかしたら子どもたちの言語発達の役に立つかもしれませんので、少
しづつやっていきます。
2.日本話しことば協会研修模擬講義
対象:話しことば講師、アナウンサーなど(群読経験者2名)
内容:20分以内と時間が限られていたので、説明殆ど抜きで(皆ことばのプロばかりなので)養護施設児童でやったもの一部と脚本作り。これも全てふたり読み。
「『あいうえお』あらいたけこ」で発声練習
「『そうだ村の村長さん』阪田寛夫」を「そーだ」だけ全員で読むを追加して、
「『くちびるたいそう』まど・みちお」で活舌。
脚本作りは「『ぞうさんのかくれんぼ』高木あきこ」、「『ゆきふるるん』小野ルミ」、「『ことばのけいこ』与田準一」「『会合』工藤直子」を二人づつ7組に別れ、5分で脚本、発表。
結果:予想通り、ほぼ完璧。
説明が無いに等しい状態で「あいうえお」のつれ読み一度だけでグループ分け、前半を脚本どおり。ほんの少し脚本の説明をして脚本作りでしたが、それぞれ遊び心も出し童心に帰って楽しみました。群読経験者のいる二組と敢えて私が追加のアドバイスをした一組が特に光りました。このレベルだとどんなことでもすぐに出来そうで、色々試したかったのですが、約束の時間を過ぎ泣く泣く撤退しました。
後で理事長から「話しことばの講義もこれくらい簡単にまとめればAクラスの講義が出来るのに」と皮肉たっぷりにほめことば(?)をいただきました。
様々な講義や司会でもそうですが、聴く側あってのものですから、モチベーションを高め
ることや参加型にすることの重要性を改めて痛感しました。
児童向けに楽しい素材探しと脚本作りを心がけます。
________________________________________
★新会員のご紹介
________________________________________
下記のみなさんが当会に入会されました。歓迎します。実践研究や群読使用の交流みんなで深めていきましょう。よろしくお願いします。
◆ 千葉 草薙優加さん
はじめまして、草薙優加と申します。大学で英語を教えております。群読とは、どのような活動なのかを体験する為に、8月の全国大会に初めて参加し、とても群読の楽しさと教育上の可能性を感じました。英語教育にも少しずつ取り入れてみたいと考えております。
今後、皆様と情報交換が出来ますことを楽しみにしております。
どうぞ、よろしくお願い致します。
◆ 愛知 池上あきこさん
愛知県(名古屋)の池上あきこと申します。
8年間地元で放送タレントの経験があり、現在は中学高校を中心に、総合学習の市民講師をしています。専門はボイストレーニングで、自己表現力をアップさせるための講座、コミュニケーション講座など、声を鍛えて楽しくコミュニケーション力をつけていただくお手伝いをさせていただいています。
経済産業省の『キャリア教育プロジェクト』に参加。全国的にも活動の内容に幅が広く注目されている、『瀬戸市キャリア教育』にマナー講師としても参加しています。
2006年にインターネットで聴ける朗読番組『ぼいす・あ〜と。』 ポッド・キャスティング★ステーション を開設。
http://podcast.yahoo.co.jp/series?s=4740eba7d1c907e62d00de48f353ce7f
昔話を中心に、自分の朗読作品を配信しています。
朗読の教室や市民講座の経験がありますが、群読はこの度初めてチャレンジします。
愛知県下の小中高校にて、総合学習の授業に群読を入れて行きたいと思っています。
どうぞよろしくお願いいたします。
________________________________________
★本を宣伝しましょう。売りましょう
________________________________________
日本群読教育の会では、出版活動もしています。本を出して研究と実践の成果を世に問い、
群読をいっそう普及させようとのねらいからです。
これまで、高文研より下記の本を刊行しました。
「いつでもどこでも群読」
「続いつでもどこでも群読」
「群読実践シリーズ ふたり読み」
「群読実践シリーズ 学級活動・行事を彩る群読」
おかげさまで、どの本も好評を得ていますが、会員のみなさんでさらに、普及に努めてください。とくに、今年の夏の全国大会(東京大会)にあわせて出版した「群読実践シリーズ 学級活動・行事を彩る群読」は大いに宣伝してください。
どんなによい本でも売れなければ、次からの出版が難しくなります。逆に売れれば、
次からの企画もすすめやすくなります。
重水は、自分の勤務校の校長に「群読実践シリーズ 学級活動・行事を彩る群読」
を寄贈したところ、「各学年1冊ずつ、そして図書館にも1冊計4冊購入しておきましょう」といってくれました。1冊贈呈した本結果、校長の一声で4冊買ってもらえることになりました。
みなさんもぜひ学校でご紹介・ご宣伝ください。学校の図書館に上記の本を入れましょうと働きかけてください。よろしくお願いします。
本の注文は、事務局 重水健介 sakunayo@ngs2.cncm.ne.jp または
高文研 山本邦彦様 yama-kuni@mx3.ttcn.ne.jp までご一報ください。
せひ、よろしくお願いします。みなさん本を売る人になりましょう。
________________________________________
★ 今月の群読 「子どもの権利条約」 家本 芳郎先生
________________________________________
子どもの権利条約を知っていますか。下記は、家本芳郎先生が「子どもの権利条約」
(小口・福岡訳=小学館による)を群読脚本にしたものである。いろいろな場面で子どもたちと一緒に大いに声に出して読みたいものです。
◆「子どもの権利条約」 小口・福岡訳=小学館による、家本芳郎編
◆ 演出ノート
六人で読む。A,B,C,D,E,F。
分読分担のセオリー F 主としてタイトルを読む。
A,B 主としてトピック・センテンスを読む。
C,D,E 主としてサポーティング・センテンスを読む。
◆脚本
________________________________________
★群読俳句★
________________________________________
先月、当会副会長の毛利豊先生の提唱でメーリングリスト上で群読俳句をやってみました。ご紹介します。
(毛利豊さんより)
◆ 寝ていてふと思いついた「群読俳句」の、上の句がはまりません。誰か何か良い
5文字を入れて下さい。
( ) 一・二・三・四 五・六人
( )は季語にもなる言葉で情景を表し、その場に人がだんだん増える
場面です。( )に何を入れますか?
漸増して、こういう群読俳句になります。
1( )
+2 一
+3 二
+4 三
+5 四
+6 五
+1 六人
人が次々と増えていくことに感動した、季節の風物詩をみた経験はありませんか。
季節はいつでも問いません。
・・・・・・・・・・・・・ここからみなさんの返信・・・・・・・・・・・・・・・・・
(毛利先生より)
みなさんありがとうございました。駄作で恥ずかしいと言って、個人メールで下さる方が何人もおられました。なかなか名作ぞろいです。勿体ないので、名前を伏せて勝手に発表します!これで気に入ったのに投票し、点数の多い人が景品をもらったら、本当にメール句会になりますね。(*^_^*)
*のコメントは毛利豊先生
◆手に花火 一・二・三・四 五・六人
*5文字に2文節を織り込むとはすごい! 実際の体験に基づくだけにリアル。
◆蝉取りに 一・二・三・四 五・六人
*今の子は、家の中で集まってゲームをしているのですよ。うちの息子!
◆夏の川 一・二・三・四 五・六人
*旅先で見かけた風景だそうです。作者が人数を数えているようでもありますね。
◆盆芝居 一・二・三・四 五・六人
*盆芝居に村の人々が集まって…こういう地域もあるでしょうね。盆踊り、も可。
◆汗を拭く 一・二・三・四 五・六人
*「ハンカチ王子ではありません。東京大会で前日研修会夜の部の、待ち合わせ
場所となった新橋駅前はこんな感じだった印象があります。」とのこと。てっきり、
時事俳句かと思いました(甲子園観戦)。
◆1(初詣)
+2 一
+3 二
+4 三
+5 四
+6 五
+1 六人
*「ちょっと、初詣では、人数が少ないかな?とも思いましたが、近所の神社に
初詣に行く人数は、昔は本当にぱらぱらでした。最近では、口コミのためか、
相当の人数になりましたが…」
◆1 鮎竿や
+2 一
+3 二
+4 三
+5 四
+6 五
+1 六人
*鮎解禁になると、待ちかねたように、河に太公望の釣り竿が並びます。
◆1 カブを引く
+2 一
+3 二
+4 三
+5 四
+6 五
+1 六人
*「大きなカブ」の童話の世界。正確には○人と、○匹。
◆1 地引き網
+2 一
+3 二
+4 三
+5 四
+6 五
+1 六人
*一二三四は、漁師のかけ声のようでもあり、引く人の人数のようでもあり。
早朝の浜辺の威勢の良い声が響く。ヨイショコ ショイショイ、地引き網。
◆ 竹を伐る 一・二・三・四 五・六人
*竹は今ぐらいが時期だそうです。竹だけは季語ではありませんが、「竹を伐る」
で季語になるそうです。 掌にひたと吸ひつく竹を伐る 大島雄作
たいへん勉強になりました。
◆全員 夏体操 「一・二・三・四!」 五〜六人
1 夏体操
1 「一・
12 二・
1〜3 三・
1〜4 四!」
全員 五〜六人
*夏の朝、町内のあちこちで子どもたちが集まって、ラジオ体操を元気よくしている風景です。「 」と、〜を加えて、表記に少し変化を付けました。音読は同じ。
またまた毛利です。「漸増型」の群読俳句ができるなら、「追いかけ型」もできるはずです。
例えば、
( )くるくるくるくる( ) というような句です。
ただし、2語を入れるとなると、「季重ね」を避ける注意が必要になります。
例えば、風車 くるくるくるくる 秋祭り
とやると、風車ーーー春、祭りーーー夏、秋祭りーーー秋と、季節の言葉が増え
るし、だいたいちがう季節がぶつかります。いったいいつの季節やねん! とい
うことになりかねません。そこに気をつけて、
1 ( A )
2 ▽くるくる くるくる
3 ▽ くるくる くるくる
1 ▽ くるくる くるくる
2 ▽ くるくる くるくる
3 ▽ くるくる くるくる
( B )
A B に5文字を入れてみて下さい。ろしくお願いします。こういうのを教室でやって、子どもたちと遊べばいいのかも知れませんね。俳句の部分制作と、群読化と、何かとというふうに。小さくて(しかも全ての要素が含まれていて)扱いやすい分野です。群読俳句は群読世界の小宇宙。
・・・・・・・・・・・・・・会員の方のご返信より・・・・・・・・・・・・
◆ 散水栓 くるくるくるくる 虹をかけ
◆ ミズスマシ くるくるくるくる 池の中
◆ 盆の入り くるくるくるくる 走馬燈
____________毛利先生より______________________
1漸増・2追いかけ、と来たら
3漸減型・4分散型が残っています。しかし、どうしていいか分かりません。
3漸減型は、
多い→少なく、大きい→小さく、外面→内面へ、強い勢い→弱く
と変化するような形象のものを詠めばいいのでしょうが…。
4分散型は、
123 目に青葉 山ほととぎす 初鰹 山口素堂
1 目に青葉
2 山ほととぎす
3 初鰹
123 梅 若菜 まりこの宿のとろろ汁 松尾芭蕉
1 梅
2 若菜
3 まりこの宿のとろろ汁
のような、季節感を示す三つのものを提示するとよいのですが、気重ねはやむ
を得ません。ただし、前者は視覚・聴覚・味覚、後者は臭覚・視覚・味覚と、
五感にわたる季節感をバランスよく配列しているのがミソです。
おまけに芭蕉句は、一二三くと次第に長くなっていくので、漸増するのもふさ
わしい句です。ただ、(初句が短すぎて詠みつなぎにくい…。)
とまあ、解説はできますが、創作能力はこの辺が限界なので、おしまいです。
せいぜい浮かぶのは、次のような川柳ぐらいです。
文科省 くるくるくるくる 変わり節
頭のいい生徒がいる高校などでは、群読俳句を作らせ、グループで考え合い、
学級全体で交流すると、随分おもしろい授業になるのだろうなとは思います。
長々とお付き合い下さり、ありがとうございました。
________________________________________
★レジメ 入門講座 長塚 松美
________________________________________
8月に神奈川で湘北教育研究集会が開かれました。当会の常任委員の長塚松美先生が講師として入門講座をお引き受けくださいました。盛会理に終了しました。
その研究会で長塚先生がつくられた学習資料につきまして、事務局から「みなさんの学習のために、ぜひ、会員の方へご紹介させてください」とお願いしましたところ、ご快諾いただきました。丁寧かつ詳細にわたってわかりやすい説明と資料がつまった、すぐれた群読講座資料です。(添付していましたが、重すぎて、会報mlより添付不可とのシグナルが出たので、必要な方に個別に送信します)ご希望の方はその旨お知らせください。
________________________________________
★2007北海道大会情報
________________________________________
来年の全国大会は北海道です。会場も予約をすませています。
2007年7月28日(土)北海道定山渓温泉にて行います。8月20日には、「北海道のみなさんで現地実行委員会の発足会を開きました」と大会実行委員長の加藤恭子先生からご連絡をいただきました。
参加者全員で一つのホテルに宿泊して快適に学習できます。温泉も魅力の一つです。
◆と き 2007年7月28日(土) 9:00 〜 17:00
◆ところ 万世閣ホテルミリオーネ(北海道札幌市南区定山溪温泉東3)
大会副委員長の荻原啓先生が各団体に後援の要請してくださっています。
みなさんで北海道大会を成功させましょう。
________________________________________
★ 楽しい群読教室 7〜物語の群読について ★
重水健介
_______________________________________
国語の授業や学習発表会や文化祭などの行事で物語の群読に取り組むことがあります。
こうした取り組みの大きなねらいは読むちからを育てることです。
聞き手の側からいうと「読んでいる人の姿が見えなくなる」群読はすぐれた読み方といえるでしょう。この場合の留意点や指導の原則は何でしょうか。
学校で群読させる場合、まず、次の2点に気をつけます。
一つは、大勢の子どもを出演させたいので一人の人物の台詞を分割したり、地の文を句ごとに順番に読ませるという例です。これでは、聞いていて、誰がどの登場人物の台詞を言っているのかかわからず、混乱してしまいます。また、詩の文の読み手が次々に交替すると、聞き手はうるさく感じてしまいます。
二つは、物語ということで動作をさせている例もありますが、演劇脚本ではないので、飛躍があって充分に伝わりません。目を閉じて群読を聞くだけでも、伝わるような読み方を心がけます。
では、物語の群読脚本をどうつくるか、その原則について述べましょう。
1 どんな作品を選ぶか
登場人物が多く、その台詞が多い作品を選びます。むろん、作品の中味や子どもたちに合った作品の中から選びます。
2 脚本つくりの原則
原則として、物語の原文を生かして脚本をつくります。ただし、たとえば「○○は」「といった」という文を台詞のたびに読むのはくどいので、そのときは多少原文をかえてよいでしょう。これをテキストロジーといいます。ただし、話の筋を勝手にかえないようにします。
*おじいさんは「太郎や、家へ帰ろう」といった。
というような例文で、
明らかに「おじいさん」の台詞とわかる場合は「おじいさんが」「といった」
という部分を削って「太郎や、家へ帰ろう」だけを読むというようなテキス
トロジーはしてもよいことにします。
3 脚本の構成
脚本は人物とのことばと地の文で構成します。人物は各人物ごとに各1名で担当します。地の文はナレーターが読みます。このような役割分担を基本とします。
4 ナレーターの読む分量が多い場合
ナレーターはの読む分量が多い場合は、数人で分担します。このとき、1文ずつ交替するというようにぶつぶつと切らないことが大切です。人物別、情景別というように、文の内容に合わせて分担して読みます。たとえば、おじいさんについて書いたところは、「ナレーター1」が読む。景色について書いたところは「ナレーター2」が読むというようにします。分担の単位は1文で、よほどのことがない限り、1文を句で区切って読むことがないようにします。
次回は物語の演出について考えましょう。
________________________________________
★「滑舌」についてのお尋ね★
________________________________________
会員の方から、下記のメールをいただきました。どなたか、ご存知の方はお教えください。「滑舌にかんする本」のご紹介でも結構です。よろしくお願いします。
◆お忙しいところすみません。滑舌で「これは!」というトレーニング法ありましたら、教えて下さい。
________________________________________
★校内研で・サークルでの群読講座 ご希望をお知らせください★
________________________________________
◆日本群読教育の会では、群読の普及活動の一環として群読学習会を開いています。群読学習会の開催ご希望のときに講師を派遣します。
講師派遣につきましては、講師の交通費の実費のみ現地でご負担ください。会員の方で地域サークルや校内研修会での群読学習会をご希望の方は事務局までお知らせください。詳細をご連絡します。一緒に楽しい群読学習会を開いてみませんか。
すでに、広島や神奈川、高知の小学校から「職員研修会で群読を取り上げたいので」
ということで講師派遣の依頼をお受けしています。他にも数件、学習会希望の問い合わせをいただいています。申し込み先は、重水
健介 日本群読教育の会事務局 sakunayo@ngs2.cncm.ne.jp です。
________________________________________
★ 広島県福山市立中条小学校群読校内研の報告★
________________________________________
◆ 8月25日(金)に広島県福山市立中条小学校職員研修の一環として群読学習会を開きました。中条小学校は朗読・群読を活動の柱として位置づけ、子どもたちの読む力を育てている学校です。読む力は自分の考えを伝え、相手の気持ちを理解し、みんなで意見を主張する力につながっていきます。先生方も生き生きとしていました。
当会からは重水が参加しました。
群読の意味と技法と活動例を実習をとおして学びました。その後、4つのグループに分かれて詩の群読発表会をしました。どこもすばらしい発表でした。大きな拍手と先生方の笑顔に包まれた時間でした。特に感動しいたのは中条小の吉岡校長先生が先頭を切って表情豊かに読んでおられたことと、この研修会に市内の駅家西小学校から枝廣校長先生が多くの先生方を連れてご参加くださったことです。
福山市の先生方の熱意に打たれました。子どもたちのために学ぶ気持ち、良心的な教育をめざす意欲が感じられてとても勇気づけられる研修会でした。
________________________________________
★事務局より★
________________________________________
◆「文化祭や学習発表会で○○を群読でやってみたいのだが、脚本を誰か持っていませんか」というようなお尋ねもどんどんお寄せください。
◆役員・会員の方でアドレス変更がありましたら、その都度お知らせください。
会報にご本人の承諾を得て掲載します。
◆群読の実践や自作の群読脚本をお送りください。会報でご紹介し、実践研究を交流したいと思います。