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 日本群読教育の会 会報 73号           2006.6.22
    
        発行者アドレス          sakunayo@ngs2.cncm.ne.jp    
        日本群読教育の会HP  http://gundoku.web.infoseek.co.jp
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 ☆目次☆ 
     ★ 随想 「嬉しかった二つの出会い」      松本 順子  
     ★ 会員のみなさんの声
     ★ 全国大会(東京大会)情報 
      ・参加申し込みを送りください
      ・あさって6月24日(土)事前研修会
      ・役員への推薦をお願いします
★ 群読Q&A 「録音について その2」     毛利  豊
     ★ 新刊「群読実践シリーズ 『群読活動入門(仮称)』の紹介
★ 家本芳郎先生のホームページ・教育実践大百科のご紹介
     ★ 群読脚本「家本先生追悼群読」        澤野 郁文
     ★ 群読脚本「教育基本法前文」         毛利  豊
     ★ 楽しい群読入門4「二人読みをはじめよう」 重水 健介                
     ★ 家本芳郎先生のHP・教育実践大百科のご紹介
     ★ 校内研で・サークルでの群読講座 ご希望をお知らせください
    ★ 事務局より
      
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 ★ 随 想   〜嬉しかった二つの出会い〜 ★
    
                    日本群読教育の会会長 松本 順子
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  もう20年ぐらい前だろうか、サークルでの飲み会の時「どんな教師になり
 たいのか」と言う話題で話したことがあった。「子どもたちから良い先生だね、
 と言われたいねえ」「先生とやって楽しかったよ、と言われたいね」などと言
 い合っていたが「子ども達に、何年か先で出会った時、私達のことを覚えてい
 ていて欲しいね。そして、私達が、その子にとって良い先生であっても、嫌な
 先生であっても、その子から名前が出てくる教師になりたいね」ということに
 なった。

  今年になって、そんなことを思い起こす二つの出来事があった。その一つは、
 新任教師として赴任4年目に初めて受け持った高学年での教え子が、異動発表
 の新聞を見て、勤務校に訪ねてきてくれたのである。26年ぶりの再会であっ
 た。当時12歳だった彼が今は38歳、3歳の子どもを持つ父親になっていた。
  彼は「先生には、よく怒られたけど学級の仲間とよくゲームをしてくれて楽
 しかったことを覚えている。小学校から大学までの学校生活の中で心の残る思
 い出だ。先生がどこの学校にいるかずうっと気になって会いたいと思っていた」
 と話してくれた。そして、今度ゆっくり会うことを約束して別れた。

  もう一つは、某テレビ局から学校に電話が、かかってきた。電話に出ると
 「先生、僕です。Mです」ということだった。17年前に受け持ったM君だっ
 た。現在、テレビ局の制作部でローカル番組を担当しているのことだった。
  その彼が、数日前に私のことを思い出し、インターネットに名前を入力した
 ら、私?(ひょっとして、ちがうかな、でも私に違いないと思ったらしい)の
 ことが出てきて、以前に勤務していた学校に電話をし、今の勤務先が分かり連
 絡が取れたということだった。「先生はいつもゲームをしたり、群読をやって
 くれたからインターネットで見つけた松本順子は絶対にそうだと思った。今も
 子ども達を鍛えていますか?これから学級や学校で何かに取り組む時は連絡を
 欲しい」ということだった。

  この二つの出来事は、私にとって大きなエールになった。立派に成長した彼
 らに出会えたこと、彼らと一緒につくり上げてきた学級づくりは成功であった
 ことの手ごたえを感じられたからである。私は、これからも今まで通り 子ど
 も達と一緒に集団遊びや群読をやりながら学級づくりに取り組んでいくだろう。
  そして、今回、出会えた二人のように、彼らの脳裏の中に私という存在がち
 ょっぴりでも残っていてほしいと思う。

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 ★ 会員のみなさんの声 ★      
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 ◆家本先生との出会い        日本群読教育の会副会長  毛利 豊

  家本先生との出会いは、1通の手紙に始まる。
  ある日、『生活指導』誌の「全校集団づくり」の記事を読んでいたら、
 「これができれば、全校集団づくりの5分の1の里程を進んだことになる。」と
 いう記述に出くわした。5分の1? と思った。ではあとの5分の2〜5は何だ
 ろう。
  こう言えるのは、それらが明らかに分かっている人ならではの文章だと思った。

  そこで、編集部気付けで論文執筆者への手紙を出した。果たして返事は来るか
 否かの当てもなく。
 すると程なくして、分厚い手紙が来た。送り主に「家本芳郎」とある。中を見て
 さらに驚いた。原稿用紙10枚以上に渡って、全校集団づくりのコツが手書きで
 詳述してあるではないか! 一人の読者のために、惜しみなく、すごい英知の結
 晶を手づから教えて下さる。この時点でもう、私は家本先生のファンになった。

  そのうち、私が結婚することになったときも、式場に祝電を打って花を添えて
 下さった。孟子の言葉をひいての、訓戒のハガキとともに。まだよく会ったこと
 もない者に、自分ならこうも気前よくできるだろうか。出来る人と出来ない者の
 違いを痛感させられたのであった。

  あとは、群読講習会を無料でして下さったり、出版に誘って下さったり、学習
 会の後で食事をおごって下さったりと、驚くことの連続であった。

  家本先生から得たもののあまりに大きく、お返しできたことのあまりに小さい
 のを悔いながら、ペンを置かなくてはならない。合掌。

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 ★ 全国大会(東京大会)情報 ★      
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 ◆全国大会要項・申込書を添付しました。
  参加申し込みはお済みですか。お早めに申し込みをお願いします。
  
  役員のみなさまには、添付した全国大会要項・申込書をプリントアウト後、
 増印刷していただき、職場やサークルで、お知り合いの方に参加を呼びかけて
 ください。

 ◆全国大会(東京大会)

 ・と き   2006年7月30日(日)   9:10 〜 17:00
 ・ところ    東京都港区立港陽小学校
        東京都港区台場1丁目1−5
        *ゆりかもめ   「お台場海浜公園駅」下車  徒歩6分
         都バス(虹01)「お台場海浜公園駅」下車   徒歩6分
         臨海副都心線 「東京テレポート駅」 下車  徒歩12分
 ・主 催   日本群読教育の会(会長 松本順子)
        http://gundoku.web.infoseek.co.jp/
 ・後 援  高文研、たんぽぽ出版、ひまわり社、教職員出版
・日 程  
 ★ 受   付         9:00〜 9:30
     ★ 開 会 式         9:30〜 9:45
  ★ 学 習 T         9:50〜11:50
       a 入門講座 (群読とはじめて出会う方へ〜群読の意味と技法を学びます)
       b 中級講座 (群読脚本つくりにチャレンジしましょう)
      c 実践報告 (群読を活用した楽しい実践を紹介します)  
★ 昼   食        11:50〜13:00
★ 学 習 U        13:00〜14:40
       a詩  b物語 c古典  d二人読み  eことば遊び 
     ★ 学 習 V         14:50〜16:30
       a詩  b物語 c古典  d二人読み  e中高生向けの群読 
      (学習UとVは、a〜dは同じ内容の入れ替え制) 
     ★ 閉 会 式        16:40〜17:00
★ 懇 親 会 18:00〜20:00
 ・参加費  3000円,大学生500円,高校生100円,小中学生は無料。
ほかに弁当代1000円(希望者)
 ・申し込み  右の用紙にご記入の上、ファックスまたはメールでお申し込みください。
         ファックス 03−3781−3637 (大会委員長 加藤征子先生宛)
         メール   goro@msh.biglobe.ne.jp (大会委員長 加藤征子先生宛)
 ・問い合わせ 日本群読教育の会事務局長 重水 健介 電話095−842−3450

 ◆下記の計画で事前研修会を開きます。大会の講座内容について事前学習をします。
  この研修会には、会員の方は自由に参加できます。ぜひ、ご参加ください。
  
  ●日時 6月24日(土)13:00〜17:00 
  ●場所 東京都港区港東小学校(東京都港区台場1丁目1−5)
    *ゆりかもめ   「お台場海浜公園駅」下車  徒歩6分
     都バス(虹01)「お台場海浜公園駅」下車  徒歩6分
     臨海副都心線 「東京テレポート駅」下車  徒歩12分


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 ★ 群読Q&A 「録音について その2」★
              
               回答 日本群読教育の会副会長 毛利 豊
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 QA 録音について(その二)

 会報の前号で、みなさんの録音の知恵をお願いしたところ、お二方から寄稿いた
 だきました。今回はそれをもって回答に代え、併せてこの項を閉じたいと思いま
 す。会員の皆さんは、参考にして下さい。両先生、ありがとうございました。


 ☆ 重水健介先生(本会事務局長)から

  「2 録音環境を調えるには」に関するワザ

  録音時に、マイクが一つしかない場合は、マイクを中心にして円形に並んで録
  音する。どの位置からも等距離にするためである。

 ☆ 澤野郁文先生(本会副会長)から

  #語りと同じく、名調子でワザを紹介して下さっているので、そのまま転載さ
  せていただきます。

  私の方法はかなりオタッキーと非難されそうではありますが、何点か気
  をつけていることなどを書き殴ります。

  その1。
  オーディオには、「出口入り口」という格言がありまして、つまり、出口=ス
  ピーカ 入り口=マイク が、命なのですな、これが。
  従って、もし、これから機材を準備しようという方がおりましたら、マイクに
  一番予算を!ということです。
  優れたマイクさえあれば、録音媒体は何であってもばっちりです。
  そして、聴く時は、良いスピーカで!ということになります。


  その2。
  録音媒体は何でも良いと前述しましたが、できれば、録音レベルを調節できる
  機材があればよりよいです。
  群読の音量はダイナミクスが大きい(強弱の差が激しい)ので、機材の録音ピ
  ークに達しやすいのです。
  一般的な録音機は、自動で録音レベルを調節してしまいます。
  便利なようですが、実は音量が大きくなったところが強制的にカットされるの
  で、せっかくの群読が平坦でつまらないものになってしまいます。
  ですから、録音する前に一度一番声量が出る部分を試し録りしてみて、ピーク
  に達しないようにレベルを設定します。
  (プロの方の調整を見ると、かなり低めに設定しているように思えます)

  その3。
  私のPCは、Macで、これは使っている方があまりいらっしゃらないと思い
  ますが、録音等の仕事をさせると便利この上ないPCなんですな、これが!

  買ったその日から内蔵のマイクで生録できますし、
 (勿論前述したように別売マイクをつなげるのに越したことはない)
  なんと、その録音データを自由に切り貼りできるソフトもバンドルされており
  ます。ガレージバンドというソフトですが、これが無料なのに優れものです。

  細かく切り貼りして編集し直せますから、リズムのズレを修正したり、TAK
  E1と2の、おいしいところだけをつなぎ合わせたり、長い詩は、途中で休憩
  を入れて取り直したのを、一本につなげたり、この部分だけ失敗したなあ、と
  いうところを部分的に録音し直したり、声量を増したり減らしたり、と、凡そ
  してみたいなあという編集は、まず殆どできちゃいます。
  邪道ではありますが、音楽を重ねたり、リバーブ等のエフェクトをかけること
  も自在です。
  便利ですよ!楽しいですよ!
  近々PCを新調しようと考えているあなた!Macも選択肢に入れてみては如何?

  その4。
  失敗談をひとつ。

  学年120名の群読を録音しようと、体育館でマイクを立てて録ったら、ナチ
  ュラルリバーブ(会場で自然に起きる残響)が、激しくせっかくの熱演を台無
  しにしてしまったことがあります。
  誰もいない体育館は響きが強すぎて録音には向かないということを、はじめて
  知りました。(よく考えれば当たり前のことだよなあ・・)
  ただし、お客さんが入っている時は、余計な残響は人に吸われますのでちょう
  ど良いです。

  それと、教室のような長方形の会場は、定在波というものが生じやすいので注
  意が必要です。
  手をたたいてみて、「ビーン」という響きがかえってくる、それが定在波です。
  手をたたきながらうろうろして、「ビーン」と鳴ったら、そこにはマイクも人
  も立てないようにします。
  カーテンをあけたりひいたりしただけでも響きは変わってきますので、録音前
  に色々やってみるとプロっぽくてカッコイイ?

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 ★ 新刊「群読実践シリーズ 『群読活動入門(仮称)』の紹介
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  本会で出版計画を進めている「群読実践シリーズ」で、昨年の『ふたり読み』
 (家本芳郎先生著・高文研)に続いて、今夏は『群読活動入門(仮称)CD付き)』
 (重水健介編集・高文研)の刊行準備をすすめています。
  
  目次を紹介します。


 1 いつでもどこでもできる群読
 2 学級活動における群読
   ★学級びらき   「出会いを演出する群読」   澤野郁文 
   ◆脚本「まいった、まいった」(澤野郁文編)  
  
   ★帰りの会    「声を合わせて一日を終わる」  加藤 恭子
   ◆脚本「年めぐり〜しりとりうた」(さかたひろお作 加藤恭子編)

   ★学級会     「学級会で声の響き合い」   姫野賢一
   ◆脚本「学級会はじめの群読」「学級会おわりの群読」(姫野 賢一作)
      
   ★学期まとめの会 「二学期まとめを群読で」   松本 順子  
   ◆脚本「二の一の二学期」(松本順子作)

   ★この実践に学ぶ 

 3 集会・行事における群読
   ★学級群読大会                 長塚 松美
   ◆脚本「おしょうさんとこぞうさん」 (北原白秋作 家本芳郎編 長塚松美脚色)
 
   ★学年集会「群読で唱歌(しょうが)に挑戦」   重水 祐子   
   ◆脚本 唱歌「祭囃子」(家本芳郎編)
 
   ★卒業式「卒業生の群読〜ぼくらの春はここから始まった〜」山口 聡
   ◆脚本脚本「二005年度卒業式 卒業生の言葉・合唱」(卒業式群読委員会作)
  
   ★市民文化活動発表会「逸見群読の会の活動」       海上和子
   ◆脚本「すっとびとびすけ」(谷川俊太郎作 家本 芳郎編 海上和子脚色) 

   ★日本群読教育の会全国大会(富山大会)開会の群読 毛利 豊 + 日本群読教育の会常任委員会  
   ◆「倶利伽羅峠」(毛利 豊編、家本芳郎指導)

   ★この実践に学ぶ

 4 CD収録 目次

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 ★ 家本芳郎先生のホームページ・教育実践大百科のご紹介 ★
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  本会前会長の家本芳郎先生のホームページ 
  http://www007.upp.so-net.ne.jp/iemoto/
 
 が公開されています。ご覧になった方も大勢いらっしゃると思います。長年、
 日本の教育界の理論・実践のリーダーとして研究を重ねてこられた先生の仕事
 の総体が記されています。

  教師の知恵と技はここまで、広く、深いものなのかと、その中味に圧倒され
 ます。また、子どものよさを伸ばす良心的な教育をすすめるすべての教師を
 応援してくださる温かい言葉にあふれています。

  家本教育学をわたしが語り尽くせるものではありません。ぜひホームページ
 をご覧ください。なお、これまで、家本芳郎先生の発行した教育実践ノートを
 テーマ別に編集した「テーマ別マガジン」は、先生のご好意により無料にて配
 布され、一昨年末、3万部に及ぶ発行を達成しました。

  今回、それらの資料と著作の管理運営は日本群読教育の会にておこなうこと
 になりました。そのことにともない、これまでに先生の書かれたものを全部、
 集めて再編集し、「教育実践大百科事典」として、下記のような形で「有料配
 布」(生涯費 5.000円)することになりました。

    @購読の申し込みは下記へメールしてください。
      Email: sakunayo@ngs2.cncm.ne.jp

      重水健介 〒852−8144 長崎市女の都2−29−8
           TEL 095−842−3450

    A申し込むと返信がありますので、あとはそのメールにしたがってください

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 ★ 群読脚本 家本芳郎先生追悼群読 ★
                   日本群読教育の会副会長 澤野 郁文
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 ◆本会副会長の澤野郁文先生より下記のメールをいただきました。ぜひご覧く
 ださい。

  先日おかげさまで成し遂げることができた家本先生追悼群読の様子をHPに
 アップしました。
 http://homepage.mac.com/ikufumisawano/Menu3.html

 よろしければご覧ください。
(もしもパスワードを聞かれた場合は ame です)

 全生研岩手大会プレ集会の開会行事で披露しました。
 サークルの仲間4人にマイクを立て、BGMを鳴らし、ステージに文字と頂いた
 写真画像を映し出してのパフォーマンスです。しっとりとまとめたかったのですが、
 涙が止まらないので賑やかなアレンジにしました。(それでも泣きまくったのですが・・)

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 ★ 群読脚本 教育基本法前文 ★
                   日本群読教育の会副会長 毛利  豊
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  昨今話題になることの多い教育基本法ですが、こうしたものも群読脚本化で
 きます。毛利豊先生から、下記の群読脚本をいただきました。

  ありがとうございました。なお、毛利先生より「掲載した脚本は、紹介、改変、
 転用、全てフリーですので会員の方でご自由にお使いください」との言葉をい
 ただきました。


 全員  われらは、さきに、日本国憲法を確定し、
 12  民主的で文化的な国家を建設して、
 34  世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。
 56  この理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである。
 
 全員  われらは、個人の尊厳を重んじ、
 1   真理と
 12  平和を希求する人間の育成を期するとともに、
 3   普遍的にして
 34  しかも個性ゆたかな文化の創造をめざす教育を
 全員  普及徹底しなければならない。

 1   ここに、日本国憲法の精神に則り、
 1〜2 教育の目的を明示して、
 1〜4 新しい日本の教育の基本を確立するために、
 全員  この法律を制定する。

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 ★ 楽しい群読入門 4 〜二人読みをはじめよう〜 ★   重水 健介 
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 ◆二人読みとは
 「教室やサークルで群読をはじめましょう」といっても、いきなり大がかりな
 脚本では難しいものです。こんなときは二人読みからはじめるとよいでしょう。

  二人読みとは「少子化が進み、学校が小規模化して群読ができない」という
 声をよく聞くようになり、日本群読教育の会前会長の家本芳郎先生が開発した
 読み方です。名前の通り二人で読みます。
 
  二人読みの意義は大きく5つあります。
 1 小規模校の学習教材に最適
   どんな小規模校でもできる。児童一人という学校でも子どもと教師と群読
   ができる。
 2 朗読の発展教材に最適
 一人から二人で読むことで朗読の技が交流され、協力して活動する第一歩
   を踏み出すことができる
 3 群読の入門教材に最適
  「二人」から「三人」「数人」と分読するときの準備活動になる。
 4 二人で読む楽しさが味わえる
   となりの子、仲のよい友と二人で読む楽しさを味わうことで声に出して読
   む楽しさを味わうことができる。
 5 家庭での文化活動にも役立つ
   母(父)と子、祖父母と孫、夫婦の二人読みを通して、和やかな団欒文化
   のある家庭をつくることができる。

 ◆二人読みをしてみましょう
  あるとき「30人のクラスですが、二人読みのときは、二人組みを15組つ
 くらないといけませんか」と質問を受けました。
  二人組みを15組つくって順に発表することもあるでしょうが、はじめは教
 室を二つ分けて読みます。「中央から廊下側の人はA、運動場側の人はB」と
 いうようにです。その後、班を二つに分けて読んだり、男女で二人読みしたり、
「次は隣同士で読んでごらん」といったりというように、とても応用範囲の広い
 読み方です。

  群読脚本 春の歌(草野心平作 重水健介編) 

 *演出ノート
  冬の間土の中にいたかえるが春になって地上に出てきた姿を2匹のかえるの
  会話に見立てて、ふたり読みで脚色した。春がきた喜びが伝わるように楽し
  そうに読む。にこやかな表情で読む。原作を一部テキストロジーした。二人
  読みだが、班や教室を二つに分けて読むこともできる。

 *群読脚本



  どうでしたか。二人読みには楽しい脚本がたくさんあります。
  
 ◆この原稿は、群読を紹介し、その楽しさを広めるためにひまわり社のホーム
  ページに掲載した重水の原稿を、ひまわり社の了解を得て再掲しています。

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 ★校内研で・サークルでの群読講座 ご希望をお知らせください★
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 ◆日本群読教育の会では、群読の普及活動の一環として群読学習会を開いてい
 ます。群読学習会の開催ご希望のときに講師を派遣します。
 
  講師派遣につきましては、講師の交通費・宿泊費の実費のみ現地でご負担く
 ださい。会員の方で地域サークルや校内研修会での群読学習会をご希望の方は
 事務局までお知らせください。詳細をご連絡します。一緒に楽しい群読学習会
 を開いてみませんか。

  すでに、広島と神奈川の小学校から「職員研修会で群読を取り上げたいので」
 ということで講師派遣の依頼がきまりました。他にも数件、学習会希望の問い
 合わせをいただいています。

  申し込み先は、重水 健介 日本群読教育の会事務局 sakunayo@ngs2.cncm.ne.jp
 までお願いします。
 
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 ★事務局より★
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 ◆役員・会員の方でアドレス変更がありましたら、その都度お知らせください。
  会報にご本人の承諾を得て掲載します。

 ◆群読・朗読にかんするお尋ねや指導上の悩みや質問点がありましたら、群読
  Q&Aのコーナーで取り上げます。お知らせください。
  
 ◆群読の実践や自作の群読脚本をお送りください。会報でご紹介し、実践研究
  を交流したいと思います。