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 日本群読教育の会 会報 72号           2006.5.24
    
        発行者アドレス          sakunayo@ngs2.cncm.ne.jp
        日本群読教育の会HP  http://gundoku.web.infoseek.co.jp
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 ☆目次☆ 
     ★ 編集前記
     ★ 随想                   福澤 紀子さん  
     ★ 会員のみなさんの声
     ★ 歓迎〜新加入の方のご紹介
     ★ 全国大会(東京大会)情報 
      ・分科会講師の紹介
      ・要項・申込書を添付しました
      ・6月24日(土)事前研修会を開きます
      ・役員への推薦をお願いします
★ 家本芳郎先生のホームページ・教育実践大百科のご紹介
     ★ 群読脚本「春の歌」
  ★ 楽しい群読入門3「バックコーラスは無声音で」 重水 健介
     ★ 群読講座にうかがいます〜ご希望があればお知らせください
    ★ 事務局より
      
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 ★ 編集前記
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 ◆日本群読教育の会は、声を出す活動である群読・朗読に関心をもつ方々で
 つくっている会です。どなたでも自由に参加できます。各地の実践や情報の交
 流や脚本や資料の収集などの活動をしています。また、出版活動もしています。
  すでに『いつでもどこでも群読』『続・いつでもどこでも群読』『楽しい群読
 シリーズ1 ふたり読み』(いずれも高文研)を刊行し、今後も出版していく予
 定です。
  年に一回、夏に群読全国大会を開いています。2002年に第1回東京大会を
 成功させ、その後、大分・湯布院、東京、富山と開きました。今年は7月30日
(日)に東京台場で開催します。ぜひご参加ください。

 ◆今回の会報には多くの会員のみなさまから声を寄せていただきました。心より
 感謝申し上げます。今後とも多くのみなさんの声を反映させた充実した会報をめ
 ざします。
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 ★ 随 想               福澤 紀子さん
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  みなさんは、「鳥取県」についてどんなことをご存知ですか?「あっ、あの
 砂漠(・・鳥取砂丘です!)のあるところ。」とか「島根県とごっちゃになる
 ・・」とか言われたり、挙げ句の果てには「取鳥県」と書かれたりします。日
 本で一番人口が少ない鳥取県ですが、いいところもたくさんあります。では、
 鳥取県についていくつか紹介しましょう。
 
  まず、鳥取県は、作曲家岡野貞一のふるさとです。岡野貞一の作品には、
  ふるさと 春が来た 春の小川 おぼろ月夜 もみじ 日の丸の旗 桃太郎
 夕やけ ・・・ など、たくさんの名曲があります。どれも、子どもの頃に歌
 った歌で今でも歌えますよね。いつまでも人の心に残る歌、歌い継がれていく
 歌だと思います。

  次に、「因幡の白ウサギ」という民話が有名です。白兎海岸というところも
 あり、県外からたくさんの方が観光に来られたり、サーフィンを楽しむ人たち
 でにぎわっています。県内の小学1年生の道徳の学習にこの話が取り上げられ
 ています。

  そして、世界遺産に登録されることを目ざして運動を続けているのが、「国
 宝 三徳山投入堂」です。役小角が法力で投げ込んだと言われています。断崖
 の窪みにすっぽり入るように存在する神秘的な「投入堂」。近くまで行くのは
 とても大変ですが、小学生でも登ることができます。近くには、ラジウム温泉
 で有名な三朝温泉もありますのでぜひどうぞ。
 
  さて、私がよく見るテレビ番組に「にほんごであそぼ」があります。「じゅ
 げむ」「まりつき歌」「輪遊び歌」「鬼遊び歌」など群読をするのにぴったり
 の題材がよくでてきます。昨年、1年生を担任したときに取り組んだのは「い
 ろはにほへと」です。(今江祥智作で絵本も出ています)「いろは48文字」
 を私たちは、すんなりと言えるけれど、今の時代の子どもたちは、教えられる
 機会もなく、使う場面もあまりなく、言えない子どもが多いことでしょう。

 A いろはにほへと ちりぬるを   
B いろはにほへと ちりぬるを
A わかよたれそ つねならむ 
B わかよたれそ つねならむ
A うゐのおくやま けふこえて   
 B うゐのおくやま けふこえて
A あさきゆめみし ゑひもせすん
 B あさきゆめみし ゑひもせすん

  テレビでも野村萬斎さんが子役の子と二人組で読んでいます。ふりをつけた
 り、言い方を変えたり工夫もできます。低学年でもすぐ覚えられますよ。
  ぜひどうぞ。  
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 ★ 会員のみなさんの声 ★
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 ◆鹿児島 村末 勇介さん
  こんばんは、村末です。会報、ありがとうございました。2月に組合の研究
 会で、群読の講座を開きました。家本先生、重水先生の資料と「技」を参考に
 内容を組み立ててみました。約1時間の実技研修でしたが、みなさん楽しく学
 んでいただきました。鹿児島でも、ぼちぼちと、そして、しっかりとやってい
 きたいと思っています。

 ◆大阪 フォーラム・A社 矢田 智子さん
  お世話になります。フォーラム・Aの矢田です。会報71号受け取りました。
  深沢英雄先生の随想の中の新任先生のお話に、良質の文化が継承される、そ
 の実感をわけていただきました。先生方とは分野のちがう仕事ですが、私たち
 の仕事も、少しは役立っているのだと嬉しくなりました。

 ◆宮崎 坂尾 知宏さん
  会報届きました。毎月の編集作業、お疲れ様です。
  今年は、学級通信のタイトルを「出発」としました。
  昨年出た「CDつきふたり読み」の本の中の教材「出発するのです」を学級
 びらきで読み、1年をスタートしました。
  抑揚をつけて文章を読むことが少し苦手な子どもたちで、その指導をどうし
 たらよいか試行錯誤しているところです。
  これから、少しずつ他の群読にも取り組んでいこうと思っています。

 ◆福島  古関 勝則さん
  私は4月から新しい学校に転任しました。5年担任になりましたが、実に多
 くの問題をかかえ、大変な子どもたちです。貧困や家庭崩壊の中で苦しむ子ど
 もたちばかりで、低学力も深刻です。前担任はとても頑張りやでしたが、一部
 保護者が会話どころか、挨拶もしない状況になって頑張りが切れたようです。
  いろいろな手を使って、居心地のいい学級にしたいと思っています。
  さらに、福島民教研の事務局長になり、崩壊寸前の民教研の立て直しに力を
 注がざるを得なくなりました。10年ぶりの事務局長復帰です。ちょうど10
 年前の福島民教研の集会で、家本先生をお招きし、200名近くの参加者を確
 保し、盛り上がったところで事務局長を降りました。今は80名、しかも退職
 された方が7割という深刻な状況です。家本先生の教えを大切に、したたかか
 に立て直しを図りたいと思っています。まずは、「仲間づくり」だなあと思っ
 ています。大変なことばかりですが、「いかに楽しくやるか」と考えて実践
 たいと思っています。本当にご苦労様です。深く感謝いたします。
            
 ◆愛知 村井 恭子さん
  今年は6年生の担任です。学力研の先生に教えていただいたのですが、リズ
 ム漢字といいまして、6年生の漢字をすべて熟語にして並べたものを、音楽に
 合わせてラップのように朝唱えています。
 「自宅暖房故障中」「小泉内閣臨時会」「紅茶灰色我疑問」などです。
  口のあきが小さいので、どうしたものかと思っております。以上、近況でした。
 
 ◆兵庫 深沢 英雄さん
  いつも通信ありがとうございました。私のつたない文をのせていただきうれ
 しいです。家本先生へのお礼の意味もこめて、書かせていただきました。
  文にでてきた新卒に、家本先生から送っていただいたDVDを貸しました。
  とても喜んでくれました。家本先生もきっと喜んでくれたのではないかと思
 います。
  
 ◆栃木 山中 伸之さん
  お世話になっております。会報71号をありがとうございました。
  勤務校では、今年度、音読・群読・合唱などの表現活動に取り組んでいます。
  毎週木曜日の朝の10分間は音読・群読・合唱の時間として、全校一斉に声を
 出しています。先生方には、これから研修の機会を設けて群読の方法を紹介する
 予定でおります。全校発表の機会もあり、今から楽しみにしております。
  今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

◆新潟 片桐 史裕さん
  こんにちは片桐です。会報ありがとうございました。久しぶりの担任生活で、
 てんてこ舞いですが、楽しくやっております。そのうちクラスでの群読をしよう
 と思っております。

 ◆田畑 哲司さん
  会報届きました。ありがとうございます。さて、私は、まだ4月だと言うのに、
 新学期に入って2度目の風邪に苦しんでいるところです。
  健康が一番。皆さんも気をつけてください。

◆北海道 加藤 恭子さん
  わたしは、顔の見えない方とお話するのが気持ち的に苦手で、(初対面でも顔
 を合わせている分には全然平気です)MLも仕事上いくつか入っていますが、ほと
 んどメールを出すことはありません。でも、今回の会報に書かれていた「返事を
 する」という部分にそうだよなあと思いました。なるべく返事をするようにしよ
 うと思いました。
  今、4年生36名を持っていますが、ADHDとLDの子どもがいます。
  2人は、ふだんの授業の中ではお客さんになりがちなので、週一回、私と3人で、
「ゆっくり楽しくお勉強」の時間を持っています。その中で「ふたり読み」をやっ
 ていますが、「けんかことば」とか「きりなしうた」とか大好きでげらげら笑い
 ながら読んでいます。こちらが言わなくても、表情豊かに読みます。何事にも自
 信のなかったLDちゃんですが、「そこじゃなくて、こうするんだよ」と教えてあ
 げる姿があり、注意でもなんでも、人から言われたらやる気をなくすADHDくんで
 すが「わかった、声をそろえて読む!」なんて、ほほえましいかぎりです。

  来年は北海道大会です。まずは、今年の東京大会へ、そして北海道へ来てくだ
 さいね。場所は「♪はーるばるきたぜ、函館〜」です。

 ◆大分 日野 努さん
  いつもありがとうございます。年度初めに「らいおん」(中1)「未知へ」(中2)
「教室はまちがうところだ」(中3)の群読に取り組みました。なにぶん中学生な
 ので、初めは声が小さかったのですが、だんだんと一体感が出てくるなかで声も
 出てきました。声を出すことの心地よさ・集団で一つのものを完成させる喜びを
 身体で感じることのできる群読は、本当に素晴らしい文化だと改めて思いました。
  まだまだ課題はたくさんありますが、今年度は他にも取り組んでいきたいと思
 います。
  自分が教師をしていくなかで、たくさんのことを学ばせていただいた家本先生。
  現役を引退されたとき、どうお礼を申し上げたものかと悩んでいるさなかの突
 然の知らせでした。今となってはお礼のことばを届けることはできませんが、自
 分自身が実践を積み重ねることでせめてものお礼にかえさせていただきたいと思
 っています。

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 ★ 歓迎します ★      
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  次の方が日本群読教育の会に加入されました。ありがとうございます。
  よろしくお願いします。
 
 ◆京都 谷永紀子さん
  宇治の小学校に勤めています。群読らしきことはしたことがありますが、自
 己流です。子どもたちの多くは声を合わせて読むことが好きですが、それ以上
 に「とっても楽しい!」とか「どの子も群読が好き」というふうにはなりませ
 ん。群読や、ふだんの授業での音読、一斉読みが、もっと新鮮に、楽しくでき
 るようになったらいいなと思っています。どうぞよろしくお願いします。                                               
 ◆静岡 浅野 雅行さん
  先日入会いたしました静岡県の浅野と申します。
  会報71号他全て頂戴しています。
  私は、皆様のように教職でも学生でもありません。
  五年半程前より手伝っていた妻の実家の工場で二年半前に自らの不注意で事
 故を起こし、両掌の機能を失いました。今は工場の経理総務などの雑務と以前
 から趣味で行っていた、話しことばの講師と司会などをしております。
  高校生以上の大人を対象とすることが多い中、もっともっと早くから子供た
 ちに正しく美しい日本語を知って欲しいと思っております。
  その導入に群読が役に立つのではと入会いたしました。
  群読を知ったのも滑舌練習のための「まどみちお」さんの詩の検索からです。
 ですから、群読のことを何も知りません。関連書籍も近くには売っていないの
 でネットで注文してまだ届いていません。
  また、教職でも学生でもないのですぐ実践とは参りません。殆ど受身で参考
 にさせていただくばかりになってしまうかもしれませんが、よろしくお願いい
 たします。
  
 ◆カナダ 上野 陽子さん
  カナダ、トロント補習授業校で中学三年生の国語を担当しております。大阪
 府下の公立中学校で16年間の教師経験があり、その後社会教育の分野をかじ
 り、9年前にカナダに移住しました。5年前からトロント補習授業校にお世話に
 なっています。教師時代には、優れた教師集団の中で、群読をはじめ様々な事
 を学び、経験させていただきました。
  この3月、生徒たちは、日本からの派遣校長(音楽)の協力を得て、トロント
 補習校で初めての「合唱のある卒業式」を成功させました。それまでの代表一
 人が「答辞」を述べる卒業式とは違い、胸に花をつけた卒業生全員が前面に並
 んだ「絵」は、「卒業生が主人公の卒業式」そのものだと感激いたしました。
 「今年度の中3生は、群読が向いている」と考え、資料探し・・・残念ながら、
 海外では本一冊買うのも思うに任せません。インターネットで調べるうちに、
 この会を発見!(私などは、入会資格ないかな・・・)と思いながら「会費な
 し」に背中を押されて、恐る恐るメールを打ちました。早速、重水先生から
『歓迎!』のご返信が。ありがとうございます。初心に戻って勉強しようと、張
 り切っております。よろしくお願いいたします。

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 ★ 全国大会(東京大会)情報 ★      
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 ◆全国大会(東京大会)要項・申込書を添付しました。7月30日(日)です。
  観光も兼ねてぜひおいでください。本会常任委員の加藤征子先生を大会実行
 委員長にいただき、役員一同みなさんとお会いできることを楽しみに準備を進
 めています。お知り合いを誘って、ぜひご参加ください。
  実技を通して楽しく群読を学び合いましょう。

 ◆役員のみなさまには、添付しました全国大会要項・申込書をプリントアウト
 して増印刷していただき、ぜひ、職場やサークルでまた、お知り合いの方に
 宣伝していただき、参加を呼びかけてください。

 ◆全国大会(東京大会)

 ・と き   2006年7月30日(日)   9:10 〜 17:00
 ・ところ    東京都港区立港陽小学校
        東京都港区台場1丁目1−5
        *ゆりかもめ   「お台場海浜公園駅」下車  徒歩6分
         都バス(虹01)「お台場海浜公園駅」下車   徒歩6分
         臨海副都心線 「東京テレポート駅」 下車  徒歩12分
 ・主 催   日本群読教育の会(会長 松本順子)
        http://gundoku.web.infoseek.co.jp/
 ・後 援  高文研、たんぽぽ出版、ひまわり社、教職員出版
・日 程  
 ★ 受   付         9:00〜 9:30
     ★ 開 会 式         9:30〜 9:45
  ★ 学 習 T         9:50〜11:50
       a 入門講座 (群読とはじめて出会う方へ〜群読の意味と技法を学びます)
       b 中級講座 (群読脚本つくりにチャレンジしましょう)
      c 実践報告 (群読を活用した楽しい実践を紹介します)  
★ 昼   食        11:50〜13:00
★ 学 習 U        13:00〜14:40
       a詩  b物語 c古典  d二人読み  eことば遊び 
     ★ 学 習 V         14:50〜16:30
       a詩  b物語 c古典  d二人読み  e中高生向けの群読 
      (学習UとVは、a〜dは同じ内容の入れ替え制) 
     ★ 閉 会 式        16:40〜17:00
★ 懇 親 会 18:00〜20:00
 ・参加費  3000円,大学生500円,高校生100円,小中学生は無料。
ほかに弁当代1000円(希望者)
 ・申し込み  右の用紙にご記入の上、ファックスまたはメールでお申し込みください。
         ファックス 03−3781−3637 (大会委員長 加藤征子先生宛)
         メール   goro@msh.biglobe.ne.jp (大会委員長 加藤征子先生宛)
 ・問い合わせ 日本群読教育の会事務局長 重水 健介 電話095−842−3450

 ◆分科会講師の紹介(敬称略)
 
  入門講座 重水 健介 山中 伸之
  中級講座 日置 敏雅 毛利  豊
  実践報告司会   坂尾 知宏
    コメンター  
    報告者  小
         中 山口  聡
         高 片桐 史裕
        
  詩  長塚 松美  中山 香代
  物語  松本 順子  日置 敏雅
  古典  毛利 豊   小川  悟 
  ふたり読み  馬見塚昭久  加藤 恭子
  ことば遊び  海上 和子  片桐 史裕
  中高生向けの群読 山口  聡  重水 健介


 ◆下記の計画で事前研修会を開きます。大会の講座内容について事前学習をします。
  この研修会には、会員の方は自由に参加できます。ぜひ、ご参加ください。
  
  ●日時 6月24日(土)13:00〜17:00 
  ●場所 東京都港区港東小学校(東京都港区台場1丁目1−5)←大会会場です
    *ゆりかもめ   「お台場海浜公園駅」下車  徒歩6分
     都バス(虹01)「お台場海浜公園駅」下車  徒歩6分
     臨海副都心線 「東京テレポート駅」下車  徒歩12分

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  ★ 家本芳郎先生のホームページ・教育実践大百科のご紹介
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  本会前会長の家本芳郎先生のホームページ http://www007.upp.so-net.ne.jp/iemoto/
 が公開されています。ご覧になった方も大勢いらっしゃると思います。長年、
 日本の教育界の理論・実践のリーダーとして研究を重ねてこられた先生の仕事
 の総体が記されています。

  教師の知恵と技はここまで、広く、深いものなのかと、その中味に圧倒され
 ます。また、子どものよさを伸ばす良心的な教育をすすめるすべての教師を
 応援してくださる温かい言葉にあふれています。

  家本教育学をわたしが語り尽くせるものではありません。ぜひホームページ
 をご覧ください。なお、これまで、家本芳郎先生の発行した教育実践ノートを
 テーマ別に編集した「テーマ別マガジン」は、先生のご好意により無料にて配
 布され、一昨年末、3万部に及ぶ発行を達成しました。

  今回、それらの資料と著作の管理運営は日本群読教育の会にておこなうこと
 になりました。そのことにともない、これまでに先生の書かれたものを全部、
 集めて再編集し、「教育実践大百科事典」として、下記のような形で「有料配
 布」(生涯費 5.000円)することになりました。

    @購読の申し込みは下記へメールしてください。
      Email: sakunayo@ngs2.cncm.ne.jp

      重水健介 〒852−8144 長崎市女の都2−29−8
           TEL 095−842−3450

    A申し込むと返信がありますので、あとはそのメールにしたがってください

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  ★ 群読脚本 春の歌(草野心平作 重水健介編)★
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 ◆演出ノート
  冬の間土の中にいたかえるが春になって地上に出てきた姿を2匹のかえるの
 会話に見立てて、ふたり読みで脚色した。春がきた喜びが伝わるように楽しそ
 うに読む。にこやかな表情で読む。原作を一部テキストロジーしている。 
  二人読みだが、班や教室を二つに分けて読むこともできる。



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 ◆ 楽しい群読入門 3   バックコーラスは無声音で    重水 健介 
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  群読とは大勢で声を出す活動です。みんなで一緒に群読を楽しみましょう。

 ◆バックコーラスは無声音で
  群読は大勢で声を出す活動です。詩や文章をみんなで分担して読みます。
  これを分読と(ぶんどく)といいます。
  本文のバックにコーラスをつけるバックグラウンド用法という技法がありま
 す。たとえば、下記の「地引き網」(西条八十作 家本芳郎編 ) のようにです。
   上から順に平行して読んでいきます。ソロは一人で、アンサンブルは数人で、
 コーラスは大勢で読みます。みんなで群読するときの人数はアンサンブルが全体
 の6分の1、コーラスが6分の5くらいにするとよいでしょう。

 B 「地引き網」(西条八十作 家本芳郎編 )

   この群読には二つの課題がありました。
  一つは、バックコーラスが単調であること。二つは、コーラスの声が大きす
  ぎて、ソロ(アンサンブル)が聞こえにくくなることです。群読には左段
 (ソロ)を優先するというセオリーがあります。
   ソロが聞こえるようにバックの声を小さく読むということです。子どもた
 ちに「小さい声で読みなさい」というと、勢いまでなくした声になってしまい
 がちです。そのときは「無声音」を教えるとよいでしょう。

  ◆声帯を震わせないで出す声
   無声音とは、辞書で引くと「声帯を震わせないで出す声」とあります。
   子どもたちに「では、バックコーラスの人は声帯を震わせずに声を出しま
  しょう」といっても意味が通じません。ではどう伝えればよいでしょうか。
   教師は難しい内容をわかりやすく伝える力が必要です。
   この場合は「内緒話、ひそひそ話しをするときの声を出してごらん」と伝
  えるとよいでしょう。
   無声音だけだと、バックが極端に小さくなるので、「息だけの声(無声音)」
  と「普通の声」を半々に混ぜた声で読みましょう。
 
   では、先ほどのBの脚本をさらに改良したCの脚本を群読します。文が途
  中から書いているところは、ソロがそこまで読んだところで、一緒に読み始
  めます。なお、「桶(おけ)もってこい」「笊(ざる)もってこい」のとこ
  ろは、「もってこーい」と呼びかけるように読むとよいでしょう。

C「地引き網」(西条八十作 家本芳郎編 )



 ◆参考実践・参考図書
  日本群読教育の会前会長 家本芳郎先生の入門講座 及び『群読をつくる』(高文研) 
 
 ◆この原稿は、群読を紹介し、その楽しさを広めるためにひまわり社のホームページに
 掲載した重水の原稿を、ひまわり社の了解を得て再掲しています。

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 ◆群読講座を開きます。ご希望がありましたらお知らせください◆
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 ★日本群読教育の会では、群読の普及活動の一環として群読学習会を開いてい
 ます。群読学習会の開催ご希望のときに講師を派遣します。
 
  講師派遣につきましては、講師の交通費・宿泊費の実費のみ現地でご負担く
 ださい。会員の方で地域サークルや校内研修会での群読学習会をご希望の方は
 事務局までお知らせください。詳細をご連絡します。一緒に楽しい群読学習会
 を開いてみませんか。

  すでに、広島と神奈川の小学校から「職員研修会で群読を取り上げたいので」
 ということで講師派遣の依頼がきまりました。他にも数件、学習会希望の問い
 合わせをいただいています。

  申し込み先は、重水 健介 日本群読教育の会事務局 sakunayo@ngs2.cncm.ne.jp
 までお願いします。
 
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 ◆事務局より◆
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 ◆5月7日現在会員数は129名です。

 ◆本会常任委員の長塚松美先生のメールアドレスが変更になりました。
  新アドレスは matsumi796sun-sky@jcom.home.ne.jp です。今後のご連絡等
 お間違えのないようお願いします。

  役員・会員の方でアドレス変更がありましたら、その都度お知らせください。
  会報にご本人の承諾を得て掲載します。

 ◆群読・朗読にかんするお尋ねや指導上の悩みや質問点がありましたら、群読
  Q&Aのコーナーで取り上げます。お知らせください。
  
 ◆群読の実践や自作の群読脚本をお送りください。会報でご紹介し、実践研究
  を交流したいと思います。