∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
日本群読教育の会 会報 62号 2005.7.25
日本群読教育の会HP http://gundoku.web.infoseek.co.jp
___________________________________
☆目次☆
★富山でお会いしましょう
★随想「声・ことばの効能」
坂尾 知宏さん
★会員からのお便り・近況報告
★講師団研修会を開きました 大会実行委員会
★群読・朗読資料紹介
「戦争や平和について考える本」 坂尾 知宏さん
★群読Q&A
「学級の目標を群読するとき」 松本 順子さん
★群読講座の知らせ
★事務局より
∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
――――――――――――――――――――――――――――――――――
◆富山大会でお会いしましょう◆ 重水 健介
――――――――――――――――――――――――――――――――――
会員のみなさん、富山大会が近づきました。いよいよです。わくわくした
気持ちになります。多忙な1学期がやっと終わり、少しだけ、ゆっくりのん
びりできるときなのに、暑さのなか富山まで出かけていって「学習」となる
と、「気が重いな」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。そんな気持
ちもよくわかります。
しかし、学校という日常の社会から外に出て、全国の各地から集まったみ
なさん一緒に群読をとおして交流する、そんな経験を共有してみませんか。
きっと楽しい時間を過ごすとができるでしょう。明日へのやる気と希望と
勇気を持ち帰ることがきっとできると思います。
今年は本会副会長の毛利豊先生の地元富山で開く大会です。現地富山では、
大会成功に向けて実行委員の先生方が、この1年準備に取り組んできました。
いま、最後の作業に励んでいます。
会員のみなさん、出番ですよ。富山の方々の熱心な取り組みに報いるため
にも、みんなで富山大会を成功させましょう。富山で、お会いできることを
楽しみにしています。
7月30日(土) 富山市富山県民共生センター「サンフォルテ」
富山市湊入船町6−7 п@076−432−4500
現在87名の参加です。参加予定の方でまだ申し込みをすませていないう方
は、ファックスまたはメールにて白野 淳先生に申し込んでください。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◆ 随想 「声・ことばの効能」 ◆
坂尾 知宏さん
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
「1アウトー。(1アウトー。)ボールセカンドー。(ボールセカンドー。)
フォースプレイ。(フォースプレイ。)」
キャッチャーから発せられた声がグラウンドに響く。それに呼応して、他の
守備のメンバーも声を張り上げる。
今年の4月から、ソフトボール少年団の監督を引き受けることになった。
週3回の練習と月に数回の土、日の試合で忙しい日々を送っている。決して
強いとは言えないチームである。昨年は年間1勝しかできなかった。
その原因は何かいろいろ考えてみた。そして、試合の中で、声が出ていない
ことが一因にあるのではないかと考えた。野球系のスポーツは、初めて体験す
る小学生にとって、ルールが複雑である。
「どこに投げたらよいのか」「タッチがいるのかいらないのか」など、瞬時に
判断しなければならない。そこで重要になってくるのが「声」なのである。
早速、状況ごとに上記のような言葉を掛け合ってから、プレイに入るよう指
導した。すると、守備にリズムが生まれ、エラーも確実に減っていった。
5月に念願の今年初勝利をあげ、6月には2勝目。昨年の戦績を上回った。
今、子どもたちはやる気に満ち溢れ、次の試合に向けて練習に励んでいる。
***********************************
「Are you Bushi?」「Yes,I'm Japanese.」
ところかわってストリア・ウィーンでの出来事。
3月に復活祭ミサの合唱隊として訪問演奏に行ったときのことである。
ピザ屋さんにピザを買いに行き、出来上がりを待っていたところ、ビールを
片手に談笑していた1人のおじさんが上記のように声をかけてきた。
待ち時間の間、お互い片言の英語で(※オーストリアはドイツ語圏である)
いろいろな話ができた。おまけに最後にはビールを1杯おごっていただいた。
その日初めて会った人同士が、こんなに親しくなれたのは、「ことば」があ
ったからである。改めて、その大切さを思い知らされた。
***********************************
今年の学級通信のタイトルは「ひびき」。声が、ことばが、心が響きあう学
級にしたいという願いからである。この2つのエピソードのように。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◆会報の感想・会員からのお便り・近況報告◆
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
★会報の感想★
ホークアイさん
・運動会で同僚の先生のお話が長い件、同感です。つねづね、同じことを感じ
ていました。どうにかならないのか、といつも思っていました。
・120名の群読、きっと迫力があったのだろうなとうらやましくなりました。
・声が出ない悩み、自分も通常学級の担任のときもっていました。原因を分析
して、群読の取り組みで直してみたいと思いました。みんなで声を出すとき
にも、周りをはばかって声が出せないお子さんがいるんですよね。
人間関係って大事です。
★感想★ 神奈川県 増渕広美さん
いつもお世話になっております。群読会報61号、1回目の送信で無事届き
ました。いろいろな事情によりなかなか実際の授業に活用できずにおりますが、
毎回楽しみに拝読しています。昨年の大会には参加させていただきましたが、
今回は日程があわず参加することができません。とても残念です。
今後ともよろしくお願いします。
★富山大会楽しみです★ 鳥取県 福澤紀子さん
お久しぶりです。鳥取の福澤です。
今年度は、1年生を担任しています。今のところは、まだ、群読に取り組ん
でいないのですが、7月の中旬に全校朗読会があるので、チャレンジしようと
思います。
全学級が詩の群読をする全校朗読会は、今年で3回目。
保護者の方にも公開していますが、毎年、良かったと好評です。
昨年は、進行役をしましたが、今年は、最後に講評を言う担当になってしま
いました。今までの講評担当の先生方は、上手に各学級の評価をしておられま
したが、なんて言えばいいのか今からちょっと不安です。
それから、念願の富山の全国大会に参加できそうです。
県外出張として認められそうです(*^_^*)。先生方ともお会いしたいし、観光
もしたいし・・今から楽しみです。
★近況★ 佐藤 満彦さん
本校は,昨年より群読に取り組んでおります。職員が明郷小学校に家本先生
が来られて指導をされたときに研修に行き,ぜひ子どもたちにさせたいと考え
て始めました。本年度は毎日,群読や名詩の暗唱などを「ぐんぐんタイム」と
して位置づけて行っております。公開研究会などで披露したいと思っておりま
す。以上です。今後ともよろしくお願いします。
※お便りをお送りください
会報の感想やみなさんの近況報告をお送りください。35字×30行以内で
す。短くても長くてもかまいません。気楽にお書きください。「会員からのお
便り」コーナーを会員相互の交流の場・情報交換のページにしたいと思います。
匿名希望でも結構です。その旨お知らせください。よろしくお願いします。
___________________________________
◆富山大会情報◆ 富山大会実行委員会
___________________________________
★県下全域にビラを配布★
高校、中学、社会団体各種はすべてビラを配り、小学校はツテを頼って拡大
富山市、高岡市、滑川市のみ終わり、余すところ県内120校の小学校のみ打
つ手がついに見つからず今日まで来ました。
やむを得ず、来週中に個別郵送で配り終えます。これで県下に2000枚の
ビラが行き渡ることになります。
同時展開でマスコミ作戦を開始します。記者会見などでプレ大会を宣伝し、
その報道を通して本大会を県下全体にアピ−ルします。いずれもここ1〜2週
間の勝負となります。(6月25日 毛利 豊実行委員長より)
★講師団研修会を開きました★
7月2日東京にて開きました。富山大会参加のみなさんの学習が、さらに実
のあるものになるように、講師団で学習を深めました。
講師のみなさんからの感想
◆昨日はいろいろとお世話になりました。
往復夜行バスにしたため、帰宅してぐったり寝てました。富山では講師を2コ
マもするみたいで、今から不安ですけど力一杯勤めさせていただこうと思ってい
ます。録音に立ち会いましたが、緊張しますね。初めての経験でした。やっぱり
群読は面白いものですね。
◆富山の毛利です。
東京での実行委員会 お疲れ様でした。
富山大会に向けての細部が決まりましたので、現地としてもいよいよ最後の準
備を詰めます。みなさんはそれぞれの分担で工夫を凝らしておられて、有り難く
思いました。富山大会が好評のうちに成功することを祈るばかりです。ありがと
うございました。
____________________________________________________________________
◆ 書籍・CD紹介『戦争や平和について考える本』 ◆
日本群読教育の会 事務局次長
坂尾 知宏さん
____________________________________
今年は戦後60年の節目の年である。私は、毎年夏休みの登校日には、戦争や
平和について考えられるような読み聞かせや群読を行っている。今日は、そのよ
うな時に役立つ本を3冊紹介したい。
★「読み聞かせる戦争」(光文社 1800円+税)
2002年初版。『きけわだつみの声』『夏の花』など、戦争や平和について
考えさせる27編の作品が収録されている。
さらにそのうち9作品については、元NHKのアナウンサー加賀美幸子さんが
朗読しているCDがセットになっている。落ち着いた口調での朗読は、私たち教
師にとっても大変参考になる。
★「新装・愛蔵版 原爆詩集 にんげんをかえせ」(合同出版 1300円+税)
1995年初版。峠三吉さんの名著。群読でおなじみの「にんげんをかえせ」
はこの詩集の『序』として掲載されている。
ヒロシマの原爆についての生々しい様子が、読むだけで伝わってくる。ぜひ一
度、全文を読むことをおすすめしたい一冊である。
★「詩画集 小さな祈り」(汐文社 1600円+税)
1998年初版。女優・吉永小百合さんが企画して朗読したCD「第2楽章」
に収録されている詩が、男鹿和雄さんの絵と一体となり、美しい詩画集が生まれ
た。原民喜や峠三吉など、12編の原爆の詩が含まれている。読み聞かせにおす
すめの一冊である。
(坂尾 知宏)
___________________________________
◆ 群読Q&A ◆ 回答 日本群読教育の会 副会長 松本 順子さん
___________________________________
Q 学級の目標(めあて)を子どもたちで群読して、学級のみんなに意識させた
いと思います。どんな点に気をつけて読ませたらいいでしょうか。
また、実例があったら教えてください。
===================================
A わたしがやっていることを述べます。
4月の学級開きに 学級目標を(群読に向けての目標も含み)掲げるよう
にしています。そして、その後のいろいろな取り組みの中で、その学級目標
を念頭に置き、評価を入れるように心がけます。
そうすることによって、私は、学級の子どもたちに学級の集団のあり方や
群読への意識を持たせられることができるのではないかと思います。今年は、
2年生の学級を持っているので、学級の目標は「大きな口であいさつのでき
る明るい2年2組」「一人ひとりを大切にし、みんなで助け合うことができ
るやさしい2年2組」「最後まであきらめずにやりあげ、がんばれる2年2組」
としています。
4月の学級開きでは、この目標を先生の指示で、全員が声を出し読みあい
ました。その時には、目標を書いた画用紙を提示し、「今から、先生が手で
押さえていくところを読んでみよう」「大きな口をあけ、隣の友だちと気持
ちをあわせるつもりで読むんだよ」「さん、はい、といったら始めるよ、
さん、はい」とやりました。
そして、その後に“えっへん”(松本順子・作)の詩を全員で声高らかに
動作をつけ読みました。学級目標の実例は「学級担任ノート」家本芳郎先生著
(民衆社)に載っているので読んでみれば参考になると思いますよ。
===================================
※お願い
群読・朗読にかんするお尋ねや指導上困ったことがありましたら、このコー
ナーで取り上げます。事務局までお知らせください。
__________________________________
◆群読 実技講座のおしらせ◆
__________________________________
下記の学習会を開きます。ご遠慮なく参加してください。
★千葉県にて★
日時 7月22日(金) 午後 1時30分〜4時30分
場所 市川教育会館で(JR本八幡駅から徒歩5分)
学習内容 群読の実技講座 初級編
講師 家本 芳郎先生
★滋賀県にて★
日時 8月5日(水) 午後 1時30分〜4時30分
場所 滋賀県愛知郡泰壮町立泰壮東小学校 多目的ホール
学習内容 群読の実技講座 初級編
講師 家本 芳郎先生
★広島にて★
日時 8月25日(木) 午後 1時30分〜4時30分
場所 広島県深安郡神辺町立中条小学校
学習内容 群読の実技講座 初級編
講師 家本 芳郎先生
連絡先 神辺町立中条小学校 教頭
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
◆無料講座のお知らせ◆
―――――――――――――――――――――――――――――――――――
日本群読教育の会では、群読の普及活動の一環として、無料講座を提供して
います。会員のみなさんは、おおいにこの制度を活用してください。
経費は不要です。まったくの無料です。参加人数には関係ありません。
会員の方で地域のサークルや校内研の学習で群読学習をやってみたいという
方は遠慮なく事務局まで申し出てください。
____________________________________
◆事務局より◆
____________________________________
★富山大会の申し込みはお済みですか?★
大会は、7月30日(土)です。 みなさん、富山大会に参加しましょう。近く
には立山黒部アルペンルートや五箇山の合掌創り(世界遺産)など見所いっぱい。
学習と観光を兼ねて、楽しく大会に参会しませんか。ぜひ参加申し込みをしてくだ
さい。各職場、各地域で一人でも多くの方に声をかけ、参加をすすめてください。