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 日本群読教育の会 会報 54号   2004. 11.25

 日本群読教育の会HP http://gundoku.web.infoseek.co.jp
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  ☆目次☆
   随想 「お座りしなさい」      家本 芳郎先生
   お便り「これって群読になりませんか」毛利  豊先生
      「群読の響き」        松本 衆子さん
   富山大会分科会の構想        大会実行委員会
   鹿児島群読研究会報告        掘 浩一郎先生
   会員の近況報告           馬見塚昭久先生
                     伊藤 和絵先生
                     重水 祐子先生
   無料講座のお知らせ
   事務局より
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 ◆随想 「お座りしなさい」◆ 家本  芳郎  先生
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 来年の群読教育の会は、富山で開く。富山は見所が多彩で、「風
の盆歌」「合掌づくり」「トロッコ鉄道」「蜃気楼」「国宝瑞龍寺」
「高岡大仏」「義経伝説」「立山連邦」「温泉」など。食べ物も
「鱒寿司」「蛍烏賊」「氷見うどん」「豆腐」など目白押しである。
 しかし、わたしが「富山っておもしろいなあ」と思ったのは方言
である。富山の東部地方に、こんな方言がある。少し猥雑な響きが
するが、あえてここに紹介しよう。
 「ちんちんかく」
ということばある。
 用例としては「ちんちんかこう」「おちんちんしなさい」という。
 わたしのような関東人が、このことばを使うと「ちんちん」「か
く」で、オナニーを表現する隠語になるが、富山ではしごくまじめ
な言葉で、家庭や学校でもよく使うそうである。
 富山にいったとき、その言葉の意味を聞いたら、聞かれた人は一
様に大笑いしたあと、一転、まじめな顔をして、教えてくれた。
 「正座をしなさい」
という意味だそうだ。
 どうして「ちんちんかく」というのかだが、「ちんと」が語源で
「じっとする・鎮座する」から「ちんちんかく」になったようであ
る。
 元は「お座りしなさい」という意味の幼児語?で、それが成語に
なったように感ずるが、そうなのかどうかは、いずれ、現地実行委
員長の毛利豊先生が、薀蓄を傾けて解説してくれるだろう。

 来年の富山での群読大会で、現地実行委員が、
「はい、おしゃべりやめて。ちんちんかきましょう」
と言っても、びっくりしないことだ。あわてて、へんなものをひっ
ぱりださないように!
 そんな富山での大会が待たれる今日この頃である。
 
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 ◆お便り「これって群読になりませんか」  毛利 豊先生  ◆
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 みなさんこんにちは。私のとっているあるメルマガに、こんな英
語のアクロスティック(折り句)がありました。これって、群読に
なりませんか?「10人のインデアン」のような英語の群読にです。

★友達のABC(The ABC’s of a Friend)★

A FRIEND . . . . .     (友達って言うのは、)
A ccepts you as you are  (A:あなたのあるがままを受け入れ)
B elieves in "you"     (B:あなたを信じ)
C alls you just to say "HI"(C:あなたには、気軽に"やあ"と声をかけ)
D oesn’t give up on you  (D:あなたを、見放すことなく)
E nvisions the whole of you
(even the unfinished parts)(E:あなたの全てを見つめ、欠点でさえ)
F orgives your mistakes  (F:あなたの過ちをゆるし)
G ives unconditionally   (G:無条件に与え)
H elps you         (H:あなたの力になり)
I nvites you over     (I:あなたをあたたかく導き)
J ust "be" with you    (J:ただ、いっしょに居てくれたり)
K eeps you close at heart (K:あなたの心に近くあって)
L oves you for who you are (L:あなたがあなたであるゆえに愛し)
M akes a difference in your life(M:あなたの生活に、刺激も与え)
N ever Judges       (N:決して、裁かず)
O ffers support      (O:支援することを惜しまず)
P icks you up       (P:あなたに勇気を与え)
Q uiets your fears     (Q:あなたの恐れをしずめ)
R aises your spirits    (R:あなたの精神を鼓舞し)
S ays nice things about you(S:あなたにふさわしい助言を与え)
T ells you the truth when you need to hear it
             (T:あなたに必要がある時には、真実を伝え)
U nderstands you     (U:あなたを理解し)
V alues you       (V:あなたを尊重し)
W alks beside you    (W:あなたのそばを歩み)
X -plains things you don’t understand
             (X:あなたの理解が及ばないことを教え)
Y ells when you won’t listen and
             (Y:あなたが耳を傾けそうにない時には叫び)
Z aps you back to reality(Z:現実に戻すためにあなたをコントロールする)
"Flexible people don’t get bent out of shape."
           (融通のきく友達は、かたちにこだわらない)
                          (作者不詳)
追伸 タイの童謡「ゾウの歌」後日談

 以前、タイでポピュラーな「ゾウの歌」をご紹介しました。
 先日、家族がタイに行く機会があったので、ぜひ、これを録音し
てきてと頼んだら、大変な苦労をして(笑い)、ホテルのベルマン
に歌ってもらって録音して来ました。
 5歳ぐらいの子どもの歌だそうです。日本と同じですね。テンポ
の速い童謡でした。踊りはないようです。関心のある方は毛利まで
お知らせ下さい。


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 ◆お便り「群読の響き」  松本衆子さん  ◆
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私は、元来初対面の人と話すのが、苦手である。ましてや大勢の
前で、かわいい声や、大きな声をだして表現するのは、なるべく避
けて通りたいと思っている人間である。ところが、第1回群読大会
で、群読は見る(聞く)よりも、実際やってみるほうが数倍楽しい
とわかった。遊んでいるような楽しさでやれ、こころが解放される。
グループを組んだひとと初対面なのに「おじいさんはだれがやる
?」から始まり、「ここはかわいらしく」「もっと大きな声で」と
気さくに話し合いながらつくっていける。不思議なことに、みんな
でやると、声がでて、(私でも)遠慮がちにふりをつけて動作する
ことができるである。いかに表情豊かな群読にするかを、それぞれ
が一所懸命笑いながら真剣に作り上げていく様は、遊びの世界と通
ずるものがあるのかもしれない。

1度、家本先生による800人規模の群読を宇都宮で経験したこ
とがある。家本先生が壇上から、会場の参加者を4つのパートにわ
けて、群読指導をなさった。これは、すごかった。地から湧き上が
るような声が会場をおい、声海になり、ゆらめき、力強く天に怒涛
のように向かってく、そのような感じであった。私は、会場の真ん
中にいたのでそう感じたが、壇上の家本先生はどう感じられたのだ
ろうか。もう1度、大勢による湧き上がる力強い群読をきいてみた
いものだと思う。

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 ◆第4回 日本群読教育の会全国研究集会 分科会(案)◆  
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 会報53号でご紹介しましたように、来年の全国大会は富山市に
て開催します。現在、毛利豊実行委員長と事務局とで連絡を取り合
いながら準備を進めています。

 大会では、下記の分科会を設置する予定です。群読は勿論のこと、
遊びと歌声も取り入れて幅広く文化活動の学習ができるようにしま
す。分科会の詳細には一部変更があるかもしれませんが、現在この
ような計画を進めています。どうぞご期待ください。

 なお、大会ビラ(申込書)は年末には、各役員に郵送する予定で
す。近くの会員の方やお知り合いの方にお配りいただき、おおいに
宣伝して、大会の参加をすすめてください。

★日程と分科会案  
2005年7月30日(土) 9:00〜17:00 
 ● 受   付         9:10〜 9:30
 ● 開 会 式         9:30〜 9:40
 ● 学 習 T         9:45〜11:45
  a 入門講座   b中級講座   c 実践報告  

 ● 昼   食         11:45〜12:45

 ● 学 習 U         12:45〜14:30
 a詩  b物語  c古典   d中高生の群読教室
● 学 習 V         14:40〜16:25
 e遊び fうたごえ gわらべうた h二人読み 
 
 ● 閉 会 式        16:30〜16:45
● 懇 親 会 18:00〜20:00



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◆鹿児島県・川辺町の群読学習会報告◆ 

11月3日文化の日に鹿児島県川辺町にて群読学習会が開かれました。
その模様を川辺群読の会の掘浩一郎先生に紹介報告いただきました。
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 家本先生が、久しぶりに南薩地区に来られるということで、この
日を心待ちにしていた同好者はじめ、保護者・初心者など50名超の
出席者が川辺小学校体育館に集まりました。
 11月3日「文化の日」で町の文化祭発表会や多くの催しがある中、
よく来で下さったと出席者に感謝しながら始まりました。夜の講演
会の会場作りもかねての準備に実行委員が手際よく短時間で取り組
んでくれました。特に小学校の職員がお茶や駐車場案内・資料の増
し刷りなど頑張ってくれました。長崎からは重水先生も来て下さり、
楽しく分かりやすい入門指導とワークショップをしてもらいました。

教職員の感想より
(1)実際にグループに分かれ、発表会で他のグループも見れてとて
   も勉強になりました。楽しかったです。子どもたちにもさせよ
   うと思います。
(2)実際の台本を使ってのワークショップでしたが、各グループの
  工夫がなされた発表は素晴らしかったと思います。次回は実際
   に群読の脚本を作る講座があるとのことなので、ぜひ参加した
   いと思います。脚本を工夫する楽しさと難しさを感じました。
(3)作品は短いのに役割を分担したり読み方を少し工夫したりする
  ことで楽しい群読ができることに感激しました。これなら授業
   の始まりでどんどん活かせるなと嬉しくなってきました。
(4)群読のもたらす効果というものがいくらか分かった気がした。
  仲間意識をもたせるにはもってこいだと思った。いろいろな群
   読があり、ただ読むだけでなく身振り手振りや表情なとを交え
   てとても楽しく過ごせました。学年や学級でもやってみたいと
   思いました。なかなか群読を勉強する機会がないのでいい経験
   になったと思います。
(5)本日は有り難うこざいました。「夏休みの平日」「一日中」や
  っていただけるとうれしいなあー。
(6)実際にグループごとの作品作りに取り組み発表会までできて、
  すばらしいなあと思いました。

 そして、一般の出席者も「すペて実際の学習でとてもよかったで
す」とのアンケートや「家でもこんなことが出来るといいな。なに
より自分自身か楽しんであっと言う間に終わりになった」と感想を
語られる人もいるぐらいでした。

 グループ毎の発表の頃は、並んで跳びはねながら入ってきた「小
川のマーチ」がかわいらしく、こわそうに声を忍ばせて迫ってきた
「なまけ忍者」の場面作りに拍手がわいたり、教職員の短時間の取
り組みでここまでできることにお互いが喜び合う、すばらしい集団
に変わっていました。

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 ◆会員の近況報告 ◆
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★馬見塚 昭久先生
皆さんこんにちは。神奈川県鎌倉市の馬見塚昭久(まみづかあき
ひさ)と申します。茅ヶ崎市の小学校に勤務しております。茅ヶ崎
は歌にも出てくるサザンの故郷。町も子どもたちも明るくてのびの
びしています。でも…、やはりこのご時世、教育上の様々な問題が
表面化していて苦闘の毎日です。
 そんな中、私にとって群読は一服の清涼剤のようなものでしょう
か。学級経営上の大きな強みでもあります。一年生、33人の子ど
もたちと、毎朝心をそろえて楽しんでいます。
 これからも、子どもたちの健全な未来のためにがんばらなければ
と思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

★伊藤 和絵先生
 皆さん、こんにちは。岩手県の伊藤和絵です。3月に長男を出産
しまして、現在育児休業中です。初めての子どもなので、毎日が新
しい発見の連続です。「育児を楽しみたい!」頭ではそう思ってい
ても、なかなかそうはいかないのが現実…。産後すぐから挫折の連
続でブルーな気分になる事もしばしばです。うちの子は、お腹の中
にいる時から健診の度に「普通」といわれ、産まれた時の体重と身
長も標準のど真ん中で「普通」。

「このまま普通が続くのね…」と思っていたら、3か月を過ぎたあ
たりから「普通坊や」が「びっくり坊や」に。身体は相変わらず
「普通」なのですが、4か月で下の歯が2本生えてきてしまいまし
た。それから、寝返りもクリア。寝返りをしたと思ったらすぐに四
つん這いになり、5か月でハイハイ。6か月にはつかまり立ちをし、
7か月で伝い歩き。そして、8か月になった今、歩行器に乗って愛
犬ビアンカちゃん(ラブラドール・レトリーバー♀3歳)を猛スピー
ドで追いまわしています。

 発達には個人差があってマニュアル通りにはいかないことはわか
っていても、育児書によると今頃ハイハイを始めるのが「普通」ら
しい。(たしかに同じ頃出産した友人の子どもは、まだハイハイし
ていない)「這えば立て、立てば歩めの親心」とよく言いますが、
私は「息子よ、母はもう少しゆっくりしていたかったぞ…!」そん
な気分です。今は、とにかく目が離せないし、姿が見えないと大泣
きされ、トイレに行く暇もないんだもの…。
 そんなこんなで毎日が精一杯で「子育てを楽しむ」などという余
裕はありませんが、職場復帰までの残された日々を少しでも楽しい
ものにしていきたいなぁと思う今日この頃です。

★重水 祐子先生
 皆さん、こんにちは。長崎の重水祐子です。山の上の学校で中学
1年生をもっています。毎日超多忙で、あっという間に今年も終わ
りそうです。先日文化祭があり、表現という分野で、劇と群読に取
り組みました。群読はご存じの「祭りだわっしょい」子どもたちは
どきどきしながらも、元気よく発表できました。最後の「お祭りだ
!」を「小江原祭だ!」に代え、文化祭の開会宣言としたのです。
声を出すのは気持ちがいいと感じた経験でした。


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 ◆無料講座のお知らせ◆
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 日本群読教育の会では、群読の普及活動の一環として、無料講座
を提供しています。今年度は10回、提供しますので、会員のみな
さんは、積極的にこの制度を活用してください。

 すでに群馬・広島・高知・鹿児島で開きました。まだ開催可能で
す。まったくの無料です。参加人数には関係ありません。会員の方
で地域のサークルや校内研の学習で群読学習をやってみたいという
方は、遠慮なく事務局まで申し出てください。

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 ◆事務局より◆        日本群読教育の会事務局
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 この会報54号から編集を家本芳郎先生より引き継ぎました。
 会員のみなさんに親しまれる会報をめざします。よろしくお願い
します。次のような編集方針を立てました。

1 発行の時期 
  隔月(奇数月)の25日に定期的に発行します。 
  半年を目途に会報発行を軌道に乗せ、毎月の発行にします。
  ほかに必要に応じて臨時号を出します。

2 内容
  群読の会の情報がすべて盛り込まれるようにします。大会ニュ
  ースも別立てにせず、「会報」に盛り込みます。日本群読教育
  の会で刊行する書籍の編集ニュースも「会報」に盛り込みます。

3 企画
  事務局が企画した編集目次を役員や会員に提示し、原稿依頼し
  て、書いてもらいます。一人が書く字数は少なくします。
  最大30字×30行までとします。脚本は脚本集でとりあげるので
 「会報」には載せません。 

  定期発行の「会報」の目次は次を基本にします。
  臨時発行の「会報」については必要事項を盛り込みます。

  ア 巻頭の言葉(随想)   :常任委員が順番に書きます 
  イ 全国大会の準備状況や連絡:事務局・現地実行委員会
  ウ 各地で実施した学習会報告:現地より
  エ お便り         :会員からのメールを載せます       
  オ 会員の近況報告     :会員に近況報告をしてもらいます
                 1回に3〜5人くらいずつ。
  カ 会務          :出版の準備・進行状況など。
  キ お知らせ        :近日中に開かれる研究会のお知らせ
                 講座開設のよびかけをします
  ク 資料紹介        :群読・音読関係の書籍やCD等の
                 資料紹介をします        

*ご執筆をお願いする方には、事務局からご依頼の連絡をします。
 ご多忙のところ恐縮ですが、ご協力をよろしくお願いします。
 会員みんなの声が満載され、次号が心待ちにされるような会報を
めざして編集します。今後ともよろしくお願いします。