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 日本群読教育の会 会報 52号   2004. 10.7
                  発行者アドレス iemoto@pg7.so-net.ne.jp
           日本群読教育の会HP http://gundoku.web.infoseek.co.jp
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 ☆目次☆
   参加者を募ります
   本を売る人になりましょう 
   お便り
   脚本「蛍」
   群読講座のレジメ
   コラム  「あいうえお」のうた
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 ◆参加者を募ります◆
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 日本群読の会の会員のみなさん、お元気ですか。
さて、
日本群読の会では、来年度の新刊発行の準備に、12月25日午後より、東京にて、群読
の録音をおこなう計画を立てています。新刊には群読のCDを添付する予定でおります。
 つきましては、会員のみなさんにお手伝いいただきたく、ここにお願いするものです。
 お手伝いの内容は、世話活動と録音への出演です。
 録音への出演は、ソロもあり、アンサンプルもコーラスもあり、よりどりです。
 当日、集まって練習して、即、録音します。
 演出と指導は家本がおこないます。朗読・群読の勉強にもなります。
 ただし、夕食くらいしか負担できません。ぜひ、先生のご援助をお願いするものです。
 参加してくださる方は下記へお知らせください。

  家本 芳郎
  iemoto@pg7.so-net.ne.jp

 *現在、10名ほどの参加希望があります。



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 ◆「続」の普及をお願いします◆
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 わたしが30才台のときである。わたしの所属していた研究会の全国大会があった。全
国の教師が伊豆の伊東市に集まり、2泊3日の日程で学習した。
 夜の学習が終えて部屋に戻り、同部屋の先生方と歓談していると、あゆみ出版の営業の
等々力さんという方が風呂敷包みを背負って、尋ねてきた。もう深夜である。
 「営業にきました。しばらくお時間をください」
 そう言いながら風呂敷包みから自社の新刊本数点を取り出し、そこに並べて
「この本はしかじかかような意義のある本です」
と、一冊一冊を手にとって、わたしたちに説明し、
「ぜひ、購入してください」
と販売したのである。
 深夜の実演販売である。
 わたしたちは、その営業の熱意に打たれ、意気に感じ、むろんいい本ということもあっ
て購入した。
 あとで聞いた話だが、なんでも一晩の夜回りだけで250冊も売ったという。

 その翌日、今度は著者が自著を担いでやってきた。この方の名前も覚えている。全国進
路指導研究会の事務局長の池上正道先生という方である。
「わたしたちの研究会で作った本です。ぜひ、購入してください」
 本を並べて「いかがですか」
 その熱意と勢いに圧倒されて、購入した。
 本とは「売れら」「勧められ」ても読むものでもあった。

 このように、当時、出版社も著者も、熱心に普及販売にとりくんだのである。
 今、これほどの熱意をもって本を売ろうとする出版社や著者がいるだろうか。教育書が
売れないという嘆きを聞くが、買う側である教師の問題もさることながら、書く側、作る
側、売る側にも足りないことがあるのではないだろうか。
 書籍の販売も、誰か、いつか、そのうち買ってくれだろうと、待っている世界ではない。
普及や営業について考え直す間もあらばこそし、今すぐ、「続いつでもどこでも群読」の
本を周囲にすすめてほしい。


 ★会員への特典★

 会員の購入には特典がありますので、直接、高文研社に「会員です」と言うなり、書く
なりして申し込んでください。
 

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 ◆お便り 広島県 原いづみ先生より◆
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 はじめまして、現在広島の小学校で3年生を担任しています。湯布院の全国大会にも、
東京での全国大会にも、参加できず、ただ、群読の本を頼りに、我流で群読に細々と取り
組んでいます。 
 東京大会の成功おめでとうございます。そして、お疲れさまでした。メールからも、み
なさんの熱いパワーが伝わってきました。是非、来年こそはと思います。

 さて、やんちゃ盛り3年生の子どもたちと毎日格闘の日々ですが、少しづつ群読らしき
ものに取り組みはじめて、みんなで声を合わせていくことの楽しさを味わい始めることが
ちょっぴりできたかなと思えるこの頃です。
 2学期に入って、理科発展学習で昆虫の調べ学習をして、参観日に発表会をすることに
なりました。発表会の最後にそれぞれの子どもたちが調べた昆虫の詩を工藤直子さんの
「のはらうた」の詩集から、選んで暗唱させようと考えたのですが、あいにく、全部の昆
虫の詩をそろえることができないことがわかり、子どもたちに「どうしようか?」と持ち
かけたところ「先生、ぼくらの群読を作ろうよ」ということになり、参観日の2日前に作
って練習をして、参観日の昆虫発表会の最後に「3年3組オリジナル群読」として発表し
ました。子どもたちも観ている保護者も最後の群読で盛り上がり、とても楽しい発表会を
することができました。
「先生、また、オリジナル郡読を作ろう」と子どもたちもノリノリで、3学期の日曜参観
日には、「群読発表会をしよう」ということまで決まってしまいました。まだまだ、自己
流で未熟な取り組みですが、あんまり嬉しくてメールさせていただきました。
以下子どもたちと作ったオリジナル郡読です。

 3年3組 オリジナル群読

こん虫   メラメラ野原たんけん隊

全  こん虫こん虫こん虫
   こん虫こん虫こん虫
ソロ こん虫のことを知ってるかい
全  もちろんもちろんもちろんさ
ソロ こん虫の体はどうなってる
全  頭・むね・はら
   足がむねから6本さ
ソロ だんごむしはどうなのさ
全  ちがうよちがうよただの虫
   頭もむねもはらもない
ソロ むかではどうなのさ
全  ちがうよちがうよただの虫
   だって足がうじゃうじゃさ
ソロ くもくもくもはどうなのさ
全  ちがうよちがうよただの虫
   だって頭とはらしかない
   だって足が8本さ!
ソロ ふうんなるほどなるほどね
ソロ それじゃあこん虫どんな虫
ソロ スズメバチはこん虫さ
   栗や赤をさすんだぜ
ソロ キリギリスもこん虫さ
   チョンギースとなくんだよ
ソロ ショウリョウバッタもこん虫さ
   とぶときキチキチなくんだよ
ソロ ハンミョウもこん虫さ
   赤・青・みどりに光るんだ
ソロ クワガタもこん虫さ
   つののパワーはさい強だ!
ソロ カブトムシもこん虫さ
   クワガタにもまけないぞ
ソロ ショウリョウバッタもこん虫さ
   赤・青・みどりに光るんだ
ソロ テントウムシもこん虫さ
   せなかのもようはいろいろさ
ソロ アブラゼミもこん虫さ
   はらに耳があるんだよ
ソロ アリだってこん虫さ
   しゅるいはたくさん2万しゅるい!
ソロ タマムシだってこん虫さ
   光りかがやく体はすごい
ソロ アゲハチョウもこん虫さ
   はねのもようはすごいんだ
   水にぬれてもはじくんだ
ソロ トノサマバッタもこん虫さ
   ジャンプ力もすごいんだ
ソロ ホタルもこん虫さ
   ピカピカ光るのおすだけさ
ソロ ギンヤンマもこん虫さ
   ヤンマがつくとでっかいぞ!
ソロ カマキリもこん虫さ
   カマのとげはいたいんだ
ソロ ふうんなるほどなるほどね
全  こん虫のひみつわかったかい
   こん虫パワーはすごいんだ!!
   こん虫こん虫こん虫
   こん虫こん虫こん虫  イエイ!!


 まだ、高度なことはできず、声を合わせるのが精一杯ですから、わたしが、手拍子で拍
をとって、それに 合わせて全員とソロとに分かれてやりました。それぞれの昆虫のソロ
は調べた子が言葉を作りソロもしています。動作をつけて言う子もいました。昆虫の体の
説明の部分も子どもたちが言葉を作りました。楽しかったです。
 これからも群読を子どもたちと楽しんでいきたいと思います。また、メールの配信も楽
しみにしています。

 *
 お便りありがとう。素敵な群読ですね。学習した内容がリズムよく表現されています。
録音してありますか。ぜひ、聞かせてください。

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 ◆脚本「蛍」◆
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 唱歌を群読にしてみました。ソロ3人とあとはコーラスです。


 蛍   文部省唱歌

 S1    蛍のやどは川ばた柳
       柳おぼろに夕やみ寄せて
       川のめだかが夢見るころは
       ほ、ほ、ほたるが 灯をともす
  
  C    ほ、ほ、ほたる こい

 S2    川風そよぐ、柳もそよぐ
       そよぐ柳に蛍がゆれて
       山の三日月隠れるころは
 S12   ほ、ほ、ほたるが 飛んで出る
 
 C     ほ、ほ、ほたる こい 
       こっちの水はあまいぞ
  
 S3    川原のおもは五月の闇夜
       かなたこなたに友呼び集い
       むれて蛍の大まり小まり
 S123  ほ、ほ、ほたるが 飛んで行く

 C     ほ、ほ ほたる こい 
 Cの半分  こっちの水はあまいぞ
 Cの半分  あっちの水はにがいぞ
 全     ほ、ほ、ほたる こい
       ほ、ほ、ほたる こい


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 ◆群読講座のレジメ◆  
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 下記は組合教研で、昨年に続く第2回目の群読ワークショップのレジメです。

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ワークショツプ U  みんなで「群読」

               2004,10.9 三浦半島教組にて  家本 芳郎

一 みんなで群読を学習します。今回はとくに「物語」をとりあげました。

二 本日のプログラム
 1 自治的文化活動と「群読」
  a 閉じたからだを拓く      b 表現力を育てる 
  c 子どもたちの自治能力を育てる d 民主的な文化創造・享受の主体を育てる。
 2 みんなで群読−学習事項……教材
  1 ことばを育てる…………………「あいうえお」
  2 みんなで遊ぶ……………………「どっちの学校、いい学校」
  3 生活を育てる……………………「学校から帰ったら」
  4 学級を育てる……………………「火をかこんで」
  5 ディベートの基本を教える……「海山合戦」(障害児学級作品)
  6 世代交流する……………………「おばあちゃんの話」
  7 民族文化を継承する……………わらべうた・童謡・唱歌
  8 「地縁教材」をとりあげる……「衣笠の合戦」
  9 現代の課題をとりあげる………「日本国憲法前文より」
  10 小規模・家庭の文化活動/ふたり読み……「シャボンとズボン」
 3 ワークショップ
  @ 教材
   ☆詩 
    くちびるたいそう  おならのうた 「わらべうた・童謡・唱歌」 信濃の一茶
   ☆物語
    大きなかぶ  おむすびころりん  かさこじぞう  さんねん峠
    朗読劇「ジャックと豆の木」
   ☆古典 梁塵秘抄より
  A 評価の仕方
 4 みんなで群読 「祭りだわっしょい」
 5 まとめ



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 ◆コラム 「あいうえお」のうた◆
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 「あいうえお」の出てくる詩を書きました。ことば入門期の教材です。
 あっという間に書きました。 みなさんも書いてみませんか。イメージを飛躍させれば
いいのですから。意外に楽につくれます。
 「あいうえお国」の話です。 

 あいうえおくに  家本芳郎

 1 あいうえおくににすんでます   
 2 かきくけこやまがありまして
 3 さしすせそらの日がしずみ
 4 たちつてとじまりするころに
 5 なにぬねのはらにむしがなく 
 6 はひふへほしもまたたいて
 7 まみむめもりのふくろうが
 8 やいゆえよるのそらをとぶ
 9 らりるれろばたのひもきえて
 10 わいうえをてらのかねがなる
 全 んごーん んごーん