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日本群読教育の会 会報 17号 2002.8.15
目次
出版のお知らせ
姫野先生 始動
高校の群読実践報告
怪談の群読
日本群読教育の会
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◆出版のお知らせ◆ ――――――――――――――――――――――――
日本群読教育の会編の本を出版することになりました。会員の実践を集約した本です。
高文研より出版することになります。大分大会を記念として出版したいと考えています。
以下はだいたいの構成です。
日本群読教育の会
「みんなで楽しく群読しよう」
1 群読教育活動の多様な実践をまとめる。
2 教材も紹介し、実践にすぐに役立つようにする。
仕様
全体で200頁くらいの本
B5判
1編が4頁の場合 1頁 この実践のねらいと指導過程
2・3頁 脚本
4頁 子どもたちの様子と自己評価
頁が増えるのは脚本が長くなるから。
目次
第1章 授業における群読 各3……………………60頁
1 a 小学校 低 詩2つと物語
b 中 詩と物語と説明文
c 高 詩と物語と説明文
2 d 中学校 詩と古典と説明文
3 e 高校 詩と古典と説明文
第2章 学級活動における群読活動 各2……………32頁
1 a 小学校低
b 中
c 高
2 d 中学校
3 高校
第3章 学校・学年行事のなかの群読 各3以上……36頁
1 小学校
2 中学校
3 高校
第4章 学習発表会・文化祭での群読 各2以上……40頁
1 小学校
2 中学校
3 高校
第5章 教師たちの群読 各2以上…………24頁
1 子どもたちに聞かせる「読み聞かせ」
2 教師の決意を訴える
3 保護者たちの群読
第6章 群読教育活動の発展と課題………………………5頁
付録 日本群読教育の会のCM……………………………1頁
みなさんのご意見をお寄せください。会員の数も少ないので全員執筆の意気込みでとりくみたいと思います。
◆大分大会 実行委員長 姫野先生 始動◆
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来年度の大分大会の実行委員長 姫野先生からメールが届きました。
来年度の大分大会の場所選びに行って来ました。
公共機関も使えそうです。 重水先生へ詳しい内容を伝えています。
後日,連絡があると 思われます。事前打ち合わせと前泊は,ほぼ
「湯布院ハイツ」になりそうです。 施設も きれいで,浴場もとてもきれ
いな所です。 露天風呂も当然あります。 楽しみになりましたね。
◆高校の群読 実践 片桐史裕先生◆
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日本群読教育の会 全国研究集会 実践報告
上越教育大学大学院 学校教育研究科 学校教育専攻
学習臨床コース 片桐史裕(新潟県立高田商業高等学校)
★T 高校での実践★
1 方法
新潟県立堀之内高等学校2001年度3学年選択国語表現
講座人員10名 2単位2時間続き(週1回)
年度の前半、ほぼ毎週1単位時間を群読に配当。
既成のシナリオを使う場合もあったし、シナリオを作る場合もあった。
2 様子 2班に分かれて行う。(同じものを行う場合もあったし、別の時もあった)
→シナリオがきちんとしている場合の方が群読としての完成度は高かったが、
生徒のオ リジナルシナリオの場合は、シナリオ制作時に工夫する姿があり、
学び合いの雰囲気が強 かった。(群読の完成度はイマイチ。)
約30分の練習(シナリオ作りも含む)の後、互いに発表。
ビデオ撮影。(この様子は群読教育の会のHP参照)
3 ふりかえり その時間ごとにふりかえりを書く。
工夫が少なかったかな。もう少しアレンジしてもよかった。次回はもっと工夫したいです。
テンポを合わせるのは難しかった。
リズムをとるのが難しかった。次回は動きも入れてみたいです。
それぞれ読むペースが違い普通に読むとバラバラになるがリズムをつけるとまとまりができる。
テンポをつけて読むのは初めてだった。読んでいる時が楽しく感じた。
失敗したー! くやしー! 割と旨く行ってたのに、何で失敗したのだろう?
コーラスがあると今まで以上に1人1人のテンポが重要になる。
4 アドバイス
表情とリズム
表情……台本を見たままにならずに、なるべく顔を上げて行う。
最終段階として「動き」を入れてみよう!としましたが、難しかったようです。
リズム……詩には必ずリズムがあるので、そのリズムに乗って表現する。
ある一定のテンポに乗せるとリズムに取りやすい。
★U 大学院での実践(講座:「総合学習と音楽科」)★
1 様子 教官を入れて12名。2/3が現職教員(小・中学校教員が多い)
4名3グループで群読を行う。(全員群読初体験)
私と一緒に担当をした宮沢賢治を専攻したストレートマスターにシナリオを依頼。
宮沢 賢治の詩「雲の信号」でオリジナルシナリオを事前に作って当日説明。
そのシナリオをもとに、各班でアレンジを加えて練習・発表。
予定の練習時間をすぎても、時間延長を望む声が出て、熱中して練習していた。
3グループ3様で、楽しみながら発表できた。
2意見・感想
群読というと大人数でやるものと思っていた。
詩の内容によっては少人数で合う詩もあるはずだ。
シナリオを各グループで作る場合、各人の意見が吸い上げられる少人数の方がよい。
理解は表現に繋がるし、表現を作ることで理解が変わってくる。
担当教官(専門:音楽)からは、「とても面白い。群読は音楽に非常に繋がっている。
こういうやり方もあるのか。」と賞賛を受けました。
参考:「雲の信号」宮沢賢治(私のグループのシナリオ)
ソロ アンサンブル・コーラス
@ああ いいな せいせいするな
A〜Cああ いいな せいせいするな
せいせい せいせい
せいせいするな
A風が吹くし 農具はピカピカ光っているし
@ 光っているし
BC光っているし
A山はぼんやり
岩頸(がんけい)だって
岩鐘(がんしょう)だって
BC岩鐘(がんしょう)だって
Bみんな @ACみんな
時間のないころの夢をみているのだ
@ACせいせいするな せいせいするな
Cその時
@ABその時
@ABその時
@A その時
@ その時
C雲の信号は
もう青白い春の
禁欲の
空高く
@空高く
A空高く
B空高く
Cかかげられていた
@ABかかげられていた
@山はぼんやり
@きっと
Aきっと
きっと
@四本杉には
@〜C今夜は雁(がん)もおりてくる
@〜C今夜は雁(がん)もおりてくる
◆怪談の群読◆
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★配役
椅子に座っているもの
S=ナレーター。
A=男。
H=仏さま。
D=髑髏。
椅子の後ろに立っているコーラス 若干名
★演出
椅子に座っているものが話をすすめていく。その話にあわせて、後ろのコーラスは指
定された言葉と仮面の色を変えていく。
仮面が背後から浮き立つようにコーラスの衣服と背景の色を同じにする。
最初は白い仮面でいる。仮面は顔を覆う。重ねて持っていて、指定されたところにき
たら、剥いでいく。