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 楽しい群読ノート 11 号
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   ●目次●
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    集会規模は100名
   夏の大会へ新実行委員
   声を合わせて願いごとをかなえよう
    群読脚本ノート 18号
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   ◆集会規模は100名◆
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 群読活動は、まだ十分に教育現場に行き渡ってはいません。したがって、夏の大会は、
100名くらいの規模でやろうということになりました。130人の椅子席のホールをか
りています。そんなに大勢の参加はないと思いますが、万一ということもありますので、
雑誌やサイトへの広告や宣伝に先がけ、会員のみなさんにお知らせしました。受付けは
、 先着順ということになります。すでに受付が始まっています。下記へ申込んでください。
  sigemizu@winter.try-net.or.jp
 現在、チラシを作っています。職場や知人に配布してください。配布にご協力くださる方は、
郵送しますので、希望枚数・住所を明記の上、上記へお申込みください。

 ◆夏の大会へ新実行委員◆
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   長塚 松美先生です。新たに実行委員に加わっていただくことになりました。
4月刊行 した「学級遊び90」(たんぽぽ出版)の著者でもあります。神奈川県の小学校の教師です。
 よろしくお願いします。

   ◆声を合わせて願いごとをかなえよう◆
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 群読は声の文化だが、この、声に出して表現するという文化の源流をたどっていくと、
どうも唱えることから始まったようである。唱えるとは声に出して祈ることである。ちな
みに、声に出さずに唱えることを拝むという。
 ただし、どう声に出して唱えるかは、言霊信仰によるセオリーがあった。言霊信仰とは
言葉の威力についての認識である。
 そのセオリーに、たとえば、相手の名前を唱えてはいけないとある。相手の名前を唱え
ると、相手の生命に危害をもたらすからというのである。名前を唱えるごとに、その生命
のエネルギーを吸い取ることになるからだ。あるいは、過激に唱えてはならない。呪うこ
とになるからとある。
 そのなかに、声を合わせて唱えれば、願いごとがかなうというセオリーがある。みんな
で唱えると、その唱えたことが実現するという信仰である。
 仏教の声明(しょうみょう)は、この言霊信仰にもとずく祈りの文化である。声明とは、
坊さんたちが大勢集まって声を合わせてお経を読むことだが、これは、この言霊信仰から
生み出された表現形式である。
 このセオリーは今日にも引き継がれている。デモのシュプレヒコールや球場での観客の
応援などに、その伝統をみることができる。
 また、唱えるとわかるというセオリーもある。「読書百遍、義自ずからあらわる」とい
う言葉がある。意味のよくわからない書物も、百回もくりかえして読むと、わかるように
なるという意味である。この読書とは素読のことで、声に出して読むことをいう。声に出
して読むと、わかるようになるというのである。
 そのことについて、司馬遼太郎氏がこう述べている。「はじめは『歎異抄』を眼で読ん
でいたんです。そうしましたら、さっぱりわかりませんね。あるとき音読しましたら、よく
わかった。なるほど、昔の人は音読したんだ、ということに気がついて、その後ずっと
音読でやりました。行間にある著者の考えがそれだとよく伝わってきます。行間にある
<ひびき>がかなり大事なことでして、目だと、論理的・知的に理解しようという心がは
たらきますから『歎異抄』から伝わってくるものがない。ところが音読だとちゃんと伝わっ
てきます……平家物語や太平記や古事記など音読すべきですね」
(『手堀り日本史』=文芸春秋社)
 今なお、唱えるとわかるという言霊信仰のセオリーは有効なのである。
 群読は、こうした文化を源流として、この伝統に支えられ、創造された表現活動である。
むろん、群読は、なにごとかを唱えて祈るものではないが、子どもたちが声を合わせて表
現することで、教材理解を深め、その主題を音声化し、かつ、群読の成功=活動目標の達
成という子どもたちの願いごとをかなえることに役立つ。実際、息の合った群読表現がで
きたときの子どもたちの喜びは、願いごとのかなった満足感に満ちている。
 夏の研究会への参加をとおして、ともに群読を学習し、さらに、楽しい群読活動にとり
くまれることを望むものである。  そうすれば、子どもたちは声を合わせる力を身につけ、
やがて、その声は地を揺るがし、 山を動かし、その願いごとを手中におさめる日を迎えることになろう。

   ◆群読脚本ノート 18号◆
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  目次
   文化祭 開会行事の群読
   卒業する三年生を励ます群読
   下級生の励ましに答えた3年生の群読
   卒業式 卒業生の群読