第10回 日本群読教育の会全国研究集会 岩手大会

大会の様子
大会要項(PDFファイル)
時:2011年7月31日(日) 9:30〜17:00
於:あえりあ遠野
〒028-0524 岩手県遠野市新町1-10
TEL:0198-60-1700 FAX:0198-60-1702
http://www.aeria-tohno.com/





開催にあたって

第10回日本群読教育の会全国研究集会岩手大会
現地実行委員長 澤野 郁文
 この度、第10回日本群読教育の会全国研究集会岩手大会開催にあたりまして、長い間混乱を招き、大変なご心配とご迷惑をおかけいたしましたことを深くお詫びいたします。
 遅ればせながら、5月15日をもちまして、おかげ様で改めまして大会の開催を再確認することができました。
 つきましては、以下の注意事項にご配慮いただきながら、是非多くの方に参加していただけますよう、心からお願いいたします。


1 当初予定しておりました「オプショナルツアー」は、震災の影響により中止とさせていただきます。
2 宿泊は参加者各自の手配となりますが、復興事業のため遠野市内宿泊施設が早い時期に満杯となる可能性があります。現地実行委員会である程度までの宿泊人数を確保しておりますので、よろしかったらお問い合わせください。
3 分科会は計画通りの内容で進めるつもりですが、参加人数等によって、若干の変更が予想されます。あらかじめご了解ください。

以上


<現地実行委員長のつぶやき・・>

三月十一日。大震災。

僕の住む岩手県一関市は、それでも内陸部であったからまだ良い方。避難した児童を、ご家族が迎えに来るまで体育館にて全員待機。そこへ取材にいらしたテレビ局の方に訊きました。「世の中、どんな状況ですか?」「大変なことになっています!仙台空港が消えました。釜石方面にも先程五メートル以上の津波が到達した模様です」

え?

夜になって子どもたちが全員無事ご家族のもとへ帰って後、真っ暗な職員室でラジオを付ける。「陸前高田市は壊滅状態です!」って、何を大げさな! 僕の生まれた街を馬鹿にするな!

・・・しかし、少しも大げさでなかったことを、後日身をもって知ることとなりました。
それから無我夢中・五里霧中・暗中模索で二カ月。
家の中を片付け、ガソリンを求めて徹夜で並び、行方不明の親戚を探して右往左往し、仲間の安否を聞いて一喜一憂、何かできることはないかとただ被災地を走り回り、校舎の修繕に慣れない手つきで危なっかしく取り組み・・・。

やっと落ち着いて物事を考えられるようになったと思ったらもう五月。
こんな時に、大きな声をだせるか? 元気に明るく群読?
葛藤もありましたが、被災してガタガタになった校舎の中を、それでも楽しそうに気丈に過ごす子どもたちに励まされ、「こんな時だからこそ」と思い直し、大会準備に取りかかりました。
この震災を群読教材にすることは、僕にはまだできません。

でも、いつの日か、
子どもたちと、
仲間と、
いかにみんながんばったか、
どんなに多くの人々が繋がったか、
どれだけ素晴らしい力が新しく生まれたか、
語り合い、声を出し合い、大声で叫び合いたいと思います。
その時は、きっと心の底からシナリオがどんどんわき上がってくることでしょう。

いつの日か・・・。
2011年 5月
澤野 郁文